「減配しない安定した高配当株」という噂の12銘柄をチェックしてみた

配当金重視の株式投資をしていくためには連続増配をしている銘柄を狙うのが一つの手です。

しかし、連続増配とはいかないまでも、減配していない銘柄も十分に狙う価値があります

そして先日、そんな感じの銘柄を探していたところ以下の記事を見つけました。

減配しない安定した高配当株の選び方を伝授! 「自社株買い」「値動きが緩やか」「最高益更新」の 3つの条件で選んだノエビアなど12銘柄も紹介!

この記事は2016年6月3日に公開され、2017年12月4日更新となっていましたので、情報としてはやや古い程度で参考にする価値はあるでしょう。

とはいえ「減配しない」という表現は不適切で、「キャッシュリッチなので業績が悪化しても減配しないという判断も可能」程度の意味で受け取っておいた方が無難です。

しかも過去に減配が無かったのかどうかには触れられておらず…いまこの記事を書いていてちょっと不安になってきました。

それでも気にはなるので、12銘柄をざっくりチェックしていきます。

12銘柄の利回りをざっくり比較

銘柄 記事中の利回り 現在の利回り
(2018/5/28 時点)
大東建託【1878】 2.98% 3.27%
蔵王産業【9986】 4.22% 3.50%
シイエム・シイ【2185】 3.48% 1.28%
EIZO【6737】 3.05% 2.07%
協和エクシオ【1951】 3.70% 2.23%
オーハシテクニカ【7628】 3.29% 2.57%
東京エレクトロン【8035】 3.64% 3.86%
内外トランスライン【9384】 3.18% 1.91%
伊藤忠テクノS【4739】 2.99% 2.34%
ノエビアHD【4928】 3.26% 1.86%
PALTAC【8283】 2.92% 1.00%
たけびし【7510】 3.24% 2.55%

まず、12銘柄中10銘柄は記事中よりも利回りが低下していました。

いずれも2017年以降の株価上昇が効いているようです。

各銘柄について

大東建託【1878】

大東建託は利益配分に関する基本方針を明確にしています(以下、引用部分は2018年3月期 決算短信より)。

まず配当政策については以下の通りです。

当社では、株主に対する利益還元を最重要経営課題として認識し、実践してまいりました。経営基盤の強化による安定配当を基本的スタンスとしながら、基準配当100円に、連結業績に応じた利益還元分を含めた配当性向50%を目標として設定しております。

基準配当が100円で、それに加えて業績に応じて最終的に配当性向50%を目指すとのことです。

2018年3月期の配当金が583円ですので、業績連動部分がかなりの割合を占めています。

これは業績が悪化すれば簡単に減配となるように受け取れます

ですので、キャッシュリッチかどうかよりも業績が今後も伸びていきそうかどうかをよく考える必要があります。

個人的には不動産関連はリートでいいやと思っているので、この銘柄を買うことはありません。

参考:J-REITのおすすめ?正直よく分からないけど保有している銘柄はこれ! 

大東建託の過去の長期チャートはこんな感じです↓

今のところ順調に配当金も株価も伸びてきているのでしょう。

ちなみにリーマンショックの影響があった2009年3月期は思いっきり減配しています。

最後に、配当以外に総還元性向についても触れているのでそこも引用しておきます。

配当性向50%と自己株式の取得・消却30%を合わせて、総還元性向は今後とも80%とする予定です。

利益さえ出ればばっちり株主還元をしてくれる会社だとは思いますので、あとは今後も伸びるのかどうかが見通せるなら…といったところですね。

蔵王産業【9986】

蔵王産業は清掃・環境関連機器の輸入および製造・販売を行っている会社です。

この銘柄は既に調査済みで、利回りさえ納得できるラインに達しているなら「買い」という判断を下しています。

参考:蔵王産業【9986】の投資判断:買い目線で監視。もう少し利回りが上がったらGO! 

記事中の利回り4.22%がうらやましい…。

シイエム・シイ【2185】

記事中には3.48%だった配当利回りが、現在では1.28%まで低下してしまっています。

直近では増配傾向にありますが、それ以上に株価が上がってしまったため利回りが低下したようです。

さすがにこの利回りでは配当金狙いだと手が出しづらいので深堀りはしません。

2017年末からの急騰前に買えていたらかなり美味しかったでしょうね。

AI関係で注目されたのちに自己株式の取得と株式分割があって一気に株価3,000円前後まで上昇したようです。

EIZO【6737】

EIZOも配当利回りが記事中の数字よりもだいぶさがって2%台前半となってしまっていました。

EIZOの主な事業内容は、映像表示システムやアミューズメント用モニター等の映像機器の開発・生産・販売です。

近年はアミューズメント(パチンコ)市場での売上が落ちていますが、特にヘルスケア市場での売上を伸ばしていくことで、全体ではさらなる成長を目指しているようです。

また、株価には既に織り込まれていると思いますが、カジノ関連法案の動き次第ではもう一段階ブーストできるような気もします(この辺は適当な感想です)。

株主還元方針については第6次中期経営計画[2018-2020]が分かりやすかったです。

リーマンショック後はさすがに減配となっていますが、しっかりと株主還元は行っていく姿勢のようです。

もしガクッと売上が落ち込むタイミングがあれば、致命的でない限りはそのタイミングで仕込みたいですね。そういうタイミングが来るかは分かりませんが。

今の利回りでは手が出ませんが、頭の片隅には置いておきたい銘柄です。

協和エクシオ【1951】

協和エクシオは通信設備工事大手の企業です。

2018年5月9日に同業3社との経営統合(買収)を発表しています。

色々と気になって調べていたら結構なボリュームになってしまったので別記事に書きました。

参考:協和エクシオ【1951】の同業3社を買収(経営統合)は「買い」なのか考えてみた

結果、100株買いました。

オーハシテクニカ【7628】

オーハシテクニカは自動車関連部品の開発・製造・販売を行っているメーカーです。

直近では増配が続いているものの、株価がそれ以上のペースで上がってしまい配当利回りは低下しています。

業績が横横~微増くらいなのに対し、増配によって配当性向を上げてきています。

短信では「株主の皆様に利益を還元していくことを重要な経営課題の一つと位置付けておりま す」と言っているものの、特に具体的な数字は使われておらず。

配当金狙いでここを買うには理由が乏しいかなという印象です。

東京エレクトロン【8035】

東京エレクトロンは半導体製造装置およびフラットパネルディスプレイ製造装置のメーカーです。

国内でのシェアは1位で、世界でも3位だとか4位だとか。

そしてこの記事で名前が挙がっている中で、当時より利回りが向上している数少ない銘柄の1つです。

しかし…最低購入代金が200万円以上となっています。

これはちょっと厳しいです。

内外トランスライン【9384】

内外トランスラインは海上混載輸送サービスを手掛ける物流会社です。

株価の上昇で利回りが1%台まで低下してしまっています。

安定的な配当の継続実施を掲げており、減益となった年も減配することなくここまできています。

利回りが低いため手は出せません。

チャート的にももうしばらく下げそうな気がします。

なお、カタログギフトの株主優待があります。

伊藤忠テクノS【4739】

伊藤忠テクノソリューションズは、SIからアウトソーシングまでを手掛けるソリューションプロバイダです。

こちらもやはり記事掲載後の株価上昇によって利回りは低下してしまっています。

株主還元についてはあまり触れられていませんでした。

中期経営計画にはROE12%以上を目指す旨が書かれていました。

業績、配当金額ともに伸びていて悪くはないと思います。

株価の動きは何となくクセがありそうな気もします。

ノエビアHD【4928】

自然派スキンケアシリーズなどを扱う化粧品メーカーです。

株価はここ1,2年でだいぶ上昇しています。

配当金も増配を繰り返していますが、それでも配当利回りは低下して1%台にまで下がりました。

配当性向が直近では80%前後と高く、自己株式の取得および消却にも積極的なようです。

最低購入代金が80万円程度となっているのがネックです。

PALTAC【8283】

化粧品・日用品・一般用医薬品の卸販売で業界最大手の企業です。

こちらも株価がかなり上がっていて配当利回りは低下しています。

積極的な株主還元姿勢というよりは、とにかく業績の伸びが凄まじくて、それに伴って配当額も増えていっているというイメージです。

たけびし【7510】

たけびしは三菱電機系列の電気機器を取り扱う商社です。

株主還元に関する記述は見つけられませんでした。

配当性向25~30%程度で推移しており、業績の伸びとともに配当金額も上昇している感じです。

最後に

後半は力尽きて駆け足になってしまいました。

やはり過去に減配している銘柄はありましたので、銘柄選びのヒントにするとしても、最終的にはじっくり調査する必要があります。

今後どうなるかは誰にも分かりませんが、できるだけ有望そうな銘柄を高利回りなタイミングで買うことに集中していくのみです。

参考1:長らく減配していない「連続非減配銘柄」の探し方

参考2:「減配経験なし」銘柄のその後を調査してみた