ウェルスナビ(WealthNavi)をはじめとするロボアドバイザーは、
- めちゃくちゃ儲かる!って気はしない
- でもやっておいた方が得な気はする
という何ともふんわりとした存在です。
そのせいか、私はウェルスナビを始めめるべきかどうかでけっこう悩んでしまいました。
今でこそ「ウェルスナビを始めて正解」と確信していますが、当時はそれなりのお金を動かすということもあってどうしても慎重になりがちだったのです。
しかし、あまりにも長く悩むのは正直なところ時間の無駄です。
【理由】
- 大金を突っ込みさえしなければ仮に損をしたとしても被害は限定的(儲かる可能性もあり)
- 始めたことで得られる知見の方が充実している(百聞は一見に如かず)
- 私が思うに、ウェルスナビは楽な投資法としてはトップクラス
そこで、当時の私のようにウェルスナビを始めるべきか悩んでいる方に向けて8つの判断材料を提示していくことにしました。
それらに一通り目を通すことで、無駄な「悩む時間」を少しでも減らすことができたら幸いです。
※現在、私はウェルスナビをやめてしまっています。
一応、そもそもウェルスナビって何?という方のために簡単に説明しておくと、ウェルスナビとは…
- ロボアドバイザーという資産を機械的に運用してくれるサービスの1つ
- ウェルスナビはロボアドバイザーの中で最も多くの人が利用している…1,500億円を達成し、口座は220,000件以上の申込み有り(いずれも2019年6月20日時点)
- 長期的に資産を増やしていきたい人に特におすすめ(短期的な利益狙いには不向き)
です。
ウェルスナビの雰囲気が分かるCM動画↓
もっと詳しく知りたい方はウェルスナビ(公式サイト)をご覧ください。
1.ウェルスナビの評判なんてどうでもいい
まず、ウェルスナビの評判を調べるのはやめておきましょう。
どうせ「ウェルスナビ 評判」なんて検索しても出てくるのは全ユーザーの感想のほんの一部に過ぎませんし、それが多数の代表というわけでもありません。
それよりも「儲かるのかどうか」、その1点こそが重要なのです。
資産を増やしたいから資産運用をしようとしているんですよね。
であれば、「ウェルスナビの評判がどうか」なんて気にせず、「儲かる仕組みになっているのかどうか」を念入りに確認しましょう。
2.ウェルスナビは儲かるのか
数年前に始めた人はたいてい儲かっている
代表例としてはウェルスナビ株式会社CEOの柴山さんが挙げられます。
2016年1月からの実績を見てみると、円建てで1年あたり+10.3%成長という好成績を収めています(2018年8月27日現在)。
この結果は、ここ数年でNYダウ平均株価も日経平均株価も順調に伸びてきていることからして当然と言えば当然です。
柴山さんに限らず、数年前にウェルスナビを開始した人は基本的には儲かっているはずです。
2018年スタート組は含み損の人が大半
では、2018年にウェルスナビを使い始めた人たちはどうでしょうか。
以下はウェルスナビの運用に使われているETF(上場投資信託:株のように証券取引所で売買できる投資信託)のうち組み込み比率の高い4銘柄のチャートです。
VTI(米国株)こそ辛うじて右肩上がりと呼べなくもないですが、他は軒並み下落傾向にあります。
2018年は2月、10月に急落があり、さらに12月には暴落と呼べるレベルで株価が下落しました。
暴落の底値でスタートした人たち以外の2018年スタート組はほぼ確実に含み損を抱えていると思います。
私の運用実績も公開中
かくいう私は2月の暴落前にウェルスナビを始めたのでバッチリ含み損になっています。
おまけに狼狽売りまでしてしまったため確定している損失もあります。
なお、最新の運用実績はこちらにまとめています⇒『ウェルスナビの運用実績。手数料と分配金も分かりやすく記載』
世界経済が成長する限り、長期的に見ればウェルスナビは儲かる
しかし安心してください。
世界経済が成長する限り、長期的に見ればウェルスナビは儲かる(含み益が増えていく)ようにできています。
まず、経済が成長するということは企業がしっかりと利益を出しているということを意味します。
そして企業が成長すれば株価が上昇し配当金も増えます。
そうするとウェルスナビを通して購入しているETFの価格も上昇し、私たちの資産も増えるという理屈です。
日本だけで考えると人口が減少しており将来が悲観されがちですが、世界全体で見ればまだまだ伸びしろはあります。
ウェルスナビでは世界分散投資をしていますから、世界経済が成長することでその恩恵を受けることができるのです。
参考:インデックス投資が勝てる仕組み(ウェルスナビもインデックス投資に近い性質を持ちます)
こちらも参考記事ですが、ウェルスナビの実績を米国株(ダウ平均株価)のパフォーマンスと比較してみたところ、リスク許容度5であれば手数料を加味してもウェルスナビの方が高パフォーマンスであろうという結論に至りました。
3.ウェルスナビの手数料は高いのか
ウェルスナビでの資産運用に使っているETFがいくら値上がりしても、大半を手数料で持っていかれてしまっては元も子もありません。
ですので手数料は気にしておくべきポイントの1つと言えます。
他のロボアドバイザーとざっくり比較
ウェルスナビと同様に資産運用を任せっきりにできるロボアドバイザーの手数料を比較してみましょう。
手数料は運用資産額に対する割合で決まっているケースが多いです。
ロボアドバイザー | 手数料(税抜・年率) |
---|---|
WealthNavi(ウェルスナビ) | 1% |
THEO(テオ) | 1% |
ダイワファンドラップ オンライン | 1% |
MSV LIFE(マネラップ) | 1%未満 |
楽ラップ | 0.65% または 0.55%+α |
マネラップの手数料はサクッと検索しただけでは正確に分かりませんでした。その時点で私はもう嫌ですね…。楽ラップは「固定報酬型」にするか「成功報酬併用型」にするかで手数料が変わります。
ウェルスナビの場合、例えば100万円を運用していれば年間1万円程度の手数料が発生するというわけです。
他のロボアドバイザーと比較する限り、少なくともウェルスナビの手数料が飛びぬけて高いというわけではないことが分かります。
なお、使いやすさや運用の仕組み、取り扱っているETFなどを比較したい人は「ロボアドバイザー 比較」などのキーワードで比較すれば色々と情報が見つかります。
自分で運用する場合とざっくり比較
ウェルスナビの資産運用アルゴリズムは公開されています。
ですので、そのアルゴリズムに沿った形で自分でETFを売買すれば、ウェルスナビに手数料を払わずして同様の結果を得ることが可能となります。
しかし、ウェルスナビで扱っているETFは海外ETFのため、一般的なネット証券を利用して売買するにしても手数料が高め(※)です。
※SBI証券の場合、最低手数料5ドルでその後は売買代金に応じて上昇。上限は20ドル。
また、自分で売買するとなると為替手数料のことも気にする必要がありますし、買うタイミングや売るタイミングも気にしなければなりません。
自分自身の手間賃を考えたらウェルスナビの手数料はむしろ安いくらいではないでしょうか。
参考:ウェルスナビの手数料は本当に高い?実際の取引履歴をもとに自分で売買した場合と比較してみた
手数料は分配金でカバーできる
ウェルスナビの手数料や分配金は、こんな感じで引かれたり入ってきたりします↓
検証の結果、手数料以上にETFからの分配金が入ってくるので、下落相場であっても「手数料で資産が減っていく感覚」は受けづらいです。
参考:ウェルスナビの手数料は分配金でカバー可能?実績ベースで検証してみる
4.自動積立は利用すべきか
自動積立は利用すべきです。
自動積立を利用しないならウェルスナビを使う意味はないと言っても過言ではないくらいに、利用すべきだと私は思っています。
【自動積立を利用すべき理由】
- 最初に大金を突っ込むと精神的にかなり不安になる(体験談)
- しかも、最初に大金を突っ込んで放置しておくだけならネット証券で海外ETFを買って放置しておいた方が安上がり
- 自分の判断で売買したいならネット証券を使った方が効率的だし、ウェルスナビの「相場を気にしなくていい」というメリットが失われる
- コツコツと自動積立をすることで高値掴みを回避できる
- 自動積立で徐々に運用資産額が増えていくため株価急落への耐性ができやすい
これらの理由から、自動積立は使った方が良いです。手数料もかかりませんし。
長期・分散・積立という資産運用の王道はウェルスナビでも推奨されています。
5.口座開設は無料・簡単
ウェルスナビの口座開設は無料ででき、しかも簡単です。
マイナンバー確認書類と本人確認書類を用意するのが「ちょっと面倒だなぁ」と思いがちですが、「スマホで写真を撮ってそのまま提出!」くらいの感覚でサクッと終わります。
6.運用は自動なので暇なくらい
ウェルスナビは資金を入れて自動積立の設定(任意)をしたら、後は基本的に放置です。
何もすることがなくて暇なくらいです。
おかげで、普段は相場を気にする必要もなく、また相場を見ることで変に気持ちが揺さぶられることもなく、楽に・着実に資産を運用していくことができるのです。
7.シミュレーションで将来が見えてくる
今の段階でいくらくらいの投資予算があって、毎月どのくらいウェルスナビに入れられるのかをぼんやりとイメージしてみてください。
そしてざっくりと数字が浮かんだらシミュレーションをしてみましょう。
例えば今10万円の投資予算があって、毎月2万円ずつ入れられるとしたら…リスク許容度5/5(一番リスクを取るパターン)だとこんな感じの将来予想となります。
10万円スタートで毎月2万円積立を30年間続けると、まずそれだけで元本が730万円になります。
そうやって積み立ててきた元本を運用し続けていれば、数千万円の資産に育てることも可能なのです。
もちろん、積立額を増やしたりボーナス等を追加したりすればさらに上も目指せます。
実際のところ、毎月一定額を貯金していくだけでも、できない人はできません。
しかし、そのハードルを乗り越え、さらに「貯金ではなく投資に回そうとしている」のは実はかなりすごいことなのです。
その「かなりすごいこと」を今まさに実現しようとしている自分を、どうか褒めてあげてください。
8.ウェルスナビを始めるのに最適なタイミング
最後に悩むのが「ウェルスナビをいま始めるべきかもう少し待つべきか」ということです。
しかし残念ながら、最適な開始タイミングというのは後になって振り返ってみないと分かりません。
今後、株価が世界的に上昇していくなら今がベストということになりますし、もしも明日、下落するなら明日の方が良い、ということになるからです。
でも、今は少なくとも最悪なタイミングではありません。
なぜなら、2018年初頭のプチ暴落直前や12月の暴落前が最悪なタイミングだったからです。
私を含む、そのころにウェルスナビを始めた人たちは今もおそらく含み損を抱えていることでしょう。
いずれ含み益に変わるとはいえ悔しいです。
つまり、今ウェルスナビを始めれば確実に私よりは良い成績を得られるということです。
これは、最悪なタイミングでウェルスナビを始めた私が言うのですから間違いありません。
参考記事のまとめ
最後に、この記事で紹介した参考記事をまとめておきます。
- ウェルスナビの運用実績
- ウェルスナビに800万円突っ込んで大損こいた話
- インデックス投資が勝てる仕組みとは
- ウェルスナビの実績を米国株(ダウ平均株価)のパフォーマンスと比較してみた
- ウェルスナビの手数料は本当に高い?実際の取引履歴をもとに自分で売買した場合と比較してみた
- ウェルスナビの手数料は分配金でカバー可能?実績ベースで検証してみる
- ウェルスナビ自動積立の方法
- 【ウェルスナビの始め方】口座開設とその後の流れ
⇒ウェルスナビ(無料で最適な運用プランを診断できます)
コメント
始めようかと思っていたところでしたので、とても参考になりました。
ありがとうございました。
参考になったようで良かったです!