ウェルスナビの手数料は本当に高い?実際の取引履歴をもとに自分で売買した場合と比較してみた

ウェルスナビの手数料について調べていると、「ウェルスナビの手数料は高い!」という意見をあちこちで見かけます。

しかし、それらの多くはウェルスナビと「信託報酬の安いシンプルな投資信託やETFを自分で購入した場合」を比べて結論付けています。

つまり、ウェルスナビのように複数の海外ETFをリバランスしつつ運用した場合との比較ではないわけです。

これではフェアじゃありませんし、比較として適切なのかも微妙なところです。

そこで、

私が実際にウェルスナビを利用していてかかった手数料

と、

ネット証券を使ってウェルスナビと同じようにETFを自分で売買したらかかったであろう手数料

を比較してみました。

その結果、比較した期間での運用額や積立額からするとウェルスナビの手数料は決して高くないということが分かりました。

ウェルスナビの手数料

ウェルスナビの手数料は運用資産に対して年率1%(税別)です(3000万円を超える部分は年率0.5%)。

これにポートフォリオを構成するETFの信託報酬が年率0.1%ちょっとかかるので、実質的には税込みで年率1.2%くらいをイメージしておけばOKです。

実際の取引履歴をもとに比較した期間・前提条件

比較期間

比較する期間は2018年6月から同年10月までとしました。

私自身、ハチャメチャな入出金をしてしまっていて、安定して運用していた時期が今のところそのくらいしかないためです。

今回、比較に使うのは赤枠部分の期間

前提条件

  • 運用資産は350万円~400万円くらい
  • 毎月10万円の自動積立
  • リスク許容度5で運用

ウェルスナビの手数料は運用資産に応じて増加します。

また、ネット証券を使って同様に売買した場合の手数料は、自動積立をしているかどうかによって大きく左右されます(詳細は後述)。

手数料の比較結果

ウェルスナビの手数料 ネット証券利用時の手数料
6月 3,277円 2,397円
7月 3,211円 4,195円
8月 3,431円 2,997円
9月 3,524円 3,596円
10月 3,523円 2,397円
合計 16,966円 15,584円

ウェルスナビで行われた売買をネット証券で行った場合にかかる手数料が「ネット証券利用時の手数料」です。

今回比較したケースでは「ウェルスナビの手数料の方が若干高かったものの大差はない」という結果になりました。

なお、為替レートは簡略化のため全て1ドル111円で計算しました。

ネット証券利用時の売買手数料は5ドルとしています。

【ネット証券の手数料について】SBI証券では、海外株式・ETFの売買手数料は約定代金の0.45%(手数料下限5ドル/上限20ドル)です。つまり、1回の売買代金が1,111ドル未満であれば手数料は下限の5ドルとなります。

他の主要なネット証券もほぼ同様な手数料体系となっているので5ドルという数字を使いました。

加えて、自分で売買する場合は為替手数料もかかってきますが、例えばSBI証券と連携可能な住信SBIネット銀行であれば1ドル4銭(0.04円)ですので、今回は無視してしまって良いでしょう。10万円をドルに換えても40円程度しかかかりません。

ウェルスナビの取引履歴(比較元のデータ)

6月

6月は自動積立10万円の入金後に2種類のETFの購入がありました。

また、この月は分配金が多く入ったため、そのタイミングでも購入がありました。

1つ1つの売買はいずれも1111ドルを超えていませんので、ネット証券を利用した場合の手数料は5ドル×4回=20ドル(+税)となります。

7月

7月は自動積立10万円の入金後に4種類のETFの購入がありました。

また、ウェルスナビでは年に2回、リバランスが行われます(最適ポートフォリオの配分比率から5%以上乖離があった場合は前倒しで実施)。

リバランスで3回の売買があり、7月は計7回の売買があったことになります。

ネット証券を利用した場合の手数料は5ドル×7回=35ドル(+税)となります。

8月~10月

8月~10月は自動積立の入金後に買付が行われるだけで、特記すべきこともないのでスクショだけ貼っておきます。

ネット証券を利用した場合の手数料は、各月で購入したETFの種類数×5ドル(+税)です。

運用額と自動積立の有無がポイント

ウェルスナビの手数料は運用額に応じて大きくなります。

運用額 手数料(年額) 手数料(月額)
100,000円 1,000円 83円
1,000,000円 10,000円 833円
3,000,000円 30,000円 2,500円
5,000,000円 50,000円 4,167円
10,000,000円 100,000円 8,333円

※上記の手数料は税抜の概算値です。

一方で、毎月の自動積立が30万円弱までであれば、「ネット証券を利用した場合の手数料」は毎月2,000円~4,000円程度に留まります。

これらのことから、ウェルスナビの手数料が割高なケース、割安なケースが見えてきます。

ウェルスナビを利用すると手数料が割安になるケース

運用額が少ない(~50万円くらい)場合は、ウェルスナビを利用した方が手数料が安く済みそうです。

海外ETFを扱うので高くなりがちな売買手数料に対して、ウェルスナビの手数料は運用額に比例するため割安だからです。

運用額が少ない場合は、自動積立を利用していなかったとしてもウェルスナビの方が手数料が安くなる可能性が高いです。

また、運用額がそこそこ(~400万円くらい)で自動積立を利用している場合も、ウェルスナビを利用した方が手数料が安い、あるいはトントンくらいになりそうです。

自動積立を利用しているとほぼ毎月売買が発生します。

ですので同じ売買をネット証券でしようとしても、ウェルスナビの手数料と同じかそれ以上かかってしまう可能性が高く、ウェルスナビの方が安く済む可能性が高いのです。

ウェルスナビを利用すると手数料が割高になるケース

運用額が大きい(500万円~)場合は手数料が割高になりそうです。

自動積立に伴う売買は運用額とは関係ありませんから、ネット証券を利用して自分で売買をした方が安く済む可能性が高いです。

ましてや自動積立をしていないとなると、さらにウェルスナビの方が不利になってきます。

ウェルスナビの取引履歴を見ると分かるように、運用中に売買が行われるのは入金時(スポット入金、自動積立、分配金)とリバランス時です。

自動積立をしていない場合、意図的に入金をしない限りは分配金が入った時とリバランス時くらいしか売買が行われないため、年率1%という手数料の存在感がどうしても強まってしまいます。

比較した結果に運用の手間を加味して検討しよう

ここまでで比較結果と、ウェルスナビを利用すると手数料が割安・割高になるケースを見てきました。

しかし、最も肝心なのはウェルスナビのポートフォリオや運用戦略が良いと感じるかどうかです。

もし、

  • ウェルスナビの方針に納得がいかない
  • もっと良いポートフォリオの考えがある
  • 自分で売買した方が上手くいくと思ってる

といった場合は、手数料の比較なんかしても意味がありませんので、ウェルスナビは選択肢から外しましょう。

そうでない場合、つまりウェルスナビが内容的に検討に値する場合は、今回の手数料比較とともに、「ウェルスナビによって購入・売却・積立・リバランスなどが自動的に行われることの価値」を合わせて検討してみましょう。

運用資産が小さければウェルスナビの手数料は割安ですから、あまり悩む必要はなさそうです。

運用資産が300万円を超えてきた辺りから、「売買やリバランスの自動化などに見出す価値の大きさ」で判断が分かれてくるかと思います。

最後に

私は現状、ウェルスナビは200万円くらいの運用額で積立なしで運用中です。

資産の増減率を株価指数と比較していますが、昨年12月末の落ち込みの軽減具合と1月に入ってからの戻り具合はなかなかいい感じでした。

今くらいの手数料であれば積立なしでも続ける価値はあると思っているので、今後も継続して利用していきます。

参考:ウェルスナビを始めるべきか悩んでいる人に伝えたい8つのポイント

ウェルスナビ(無料で最適な運用プランを診断できます)