インデックス投資の落とし穴:資産は増えても生活が豊かになるとは限らない

インデックス投資(長期・分散・積立)は長期的に見ればほぼ確実に勝てます(個人的には「絶対」に近い確率で勝てると思っていますが、世の中に「絶対」はないので「ほぼ確実」と言っておきます)。

実際、私もインデックス投資で資産運用をしていますし、手軽に資産運用をしたいと思ったらインデックス投資が総合的に優れているというのは各所でも散々言われていることです。

そして「インデックス投資は儲かる(資産が増える)」というのが嘘というわけではありません。続けていればほぼ確実に将来的な資産は増えるでしょう。

しかし、そんなインデックス投資にも弱点・デメリットがあります。

それは「資産は増えても生活が豊かになるとは限らない」ということです。

インデックス投資では資産は増えても生活が豊かになるとは限らない理由

キャッシュフローが増えるわけではないから

インデックス投資をしている間、インデックスの上下に合わせて資産も増減していきます。

そして増減を繰り返しながらも、長期的に見れば指数の増加とともに資産は着実に増えていくはずです。

しかし、インデックス投資の場合は基本的に配当金(分配金)も再投資に回すことになるため、現金が定期的に入ってくる感覚はありません

インデックス投資の場合は配当金額も市場の平均値に近づくので、配当金投資に比べれば配当金(分配金)利回りは悪いです。

もちろん資産が増えていればそれを取り崩して現金化することもできるものの、何となく後ろめたさがあります。

別に定期的に資産を取り崩すこと自体が悪いわけではないのですが、目標金額到達前に取り崩すことに対してネガティブなイメージがあるのは事実です。

その点、配当金投資であれば、いったんは配当金が手元に入ってきます。その上で、それを普通に使っても良いですし、新たに株を買って将来の配当金額を増やそうとしても良いです(いわゆる配当金の再投資)。

配当金が入ってきた段階でまず嬉しく感じることができ、その上で配当金をどう使うかという判断が自分でできるのです。

このように、インデックス投資ではキャッシュフローが増えないため、資産形成が終わるまでは生活が豊かになっているという感覚を得られないという欠点があるのです。

増えた資産を使うのはだいぶ先になるから

インデックス投資を始めたとして、ゴールは20年後?30年後?それとも40年後でしょうか?

いずれにしても、増えた資産を使うのはだいぶ先になるはずです。

短期的な利益を目指すならインデックス投資は不向きです。個別株に投資したり、レバレッジをかけたり、売りから入ってみたりする必要があります。

どんなに資産額が増えていたとしても、それを取り崩して現金化して使わないことには生活が豊かになったと感じられるはずがないですよね。

別に何か損をしているというわけではありませんが、「インデックス投資とはひたすらに資産を積み上げていくもので、日々の生活を豊かにするものではない」という点はよく理解しておく必要があります。

そうしないと、どこかのタイミング(特に下落局面で一時的な含み損を抱えた時など)に「もうやめよっかな」と魔が差して投資に失敗してしまう可能性が高まります。

生活にいろどりが欲しいなら配当金や株主優待の株式投資がオススメ

ここまで書いてきたように、インデックス投資では資産を取り崩さない限り生活が豊かになることはありません。

もし「投資で少しでもいいから日常生活に色を付けたい」なんて考えているのであれば、インデックス投資は選んではいけません。

そんなときは配当金や株主優待を狙った個別株投資の方が賢明です。

配当利回りが高く安定性の高い銘柄(あまり数は多くありません…)や、魅力的な株主優待のある銘柄(こちらは多数あります)を中心に買い集めておけば、組み合わせ次第では毎月のように株主優待や配当が受け取れることでしょう。

  • 長期目線で資産を着実に増やしたいならインデックス投資
  • 日常生活に色を付けたいなら配当金や株主優待狙いの個別株投資
  • 一発逆転大儲けを狙いたいならしっかり勉強して投資(投機)

自分は何のために投資をしたいのかをよく考えて、それに適した投資法を選びたいですね。

参考1:インデックス投資の始め方(色々と考えるのが面倒な人向け)

参考2:インデックス投資が勝てる仕組みとは。損をしないために知っておきたい大切なこと

参考3:楽に株式投資をしたいなら配当金狙いがベスト!

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