キヤノン【7751】が2018年12月期の決算を発表。増益での着地も、来期は減収減益予想…

キヤノン【7751】の2018年12月期決算短信が開示されました。

年に一度の本決算ですから、(大したことは読み取れませんが)じっくりと見ていくことにします。

ちなみに私はキヤノン株を配当金目当てで200株保有しており、買い増しも視野に入れつつ監視しています。

2018年12月期の業績

売上は3.1%の減少、営業利益は6.6%の増加、当期利益も4.5%の増加で着地しました。

増益にはオフィス(複合機、プリンターなど)の売上が堅調かつ利益率が伸びたことが大きく寄与しています(営業利益1,892億円→2,208億円)。

もう一つの主力であるイメージングシステムはというと、売上こそ前期比10%減程度で済んでいるものの営業利益がマイナス30%超と、こちらは足を引っ張っている状況です(営業利益1,735億円→1,169億円)。

キヤノンの利益の9割以上はオフィスとイメージングシステムが占めており、イメージングシステムの減益が落ち着くまでは厳しい状況が続くと思われます。

一方で、メディカルシステムと産業機器その他のビジネスユニットは、利益規模こそ小さいものの利益を伸ばしてきています。

2018年12月期については「イメージングシステムの減益を他の3つのビジネスユニットでなんとかカバーした」という感じでしょうか。

配当金

2018年12月期の年間配当金は160円で前期と同様です。

配当性向は70%付近で推移しており、業績が伸びてない以上、ここからの増配は難しそうです。

しかし、20年以上ものあいだ減配をしていないという事実もあるため、ちょっとやそっとの減益くらいでは減配にならないとも思っています。

配当予想が未定となっているのは毎年のことなので慌てる必要はありません。

来期(2019年12月期)の業績が予想通りくらいなら、年間配当金は維持して160円になる可能性が高いでしょう。

2019年12月期の業績予想

2018年12月期は、増収増益予想からの下方修正×2回という厳しい展開でした。

それを受けてかどうかは分かりませんが、2019年12月期は最初から保守的な予想になっているように思えます。

ビジネスユニット別に見ると、メディカルシステム以外のユニットはどれも減収減益予想となっていて、特にイメージングシステムの利益減少幅が大きいです。

短信ではデジタルカメラの市場が縮小傾向であるという見解も示しており、2018年12月期に続き、2019年12月期もイメージングシステムは厳しい展開が続くと予想されます。

また、短信にある「時期の見通し」では日本および世界の経済全体についてネガティブな予想をしています。

これについては、「楽観的な経済見通し かつ 減収減益予想」ではなくてよかったと思っています。

保守的な予想だったかどうかは1Qの数字が出れば分かってくるでしょう。

個人的な株価の見通し

少なくとも、ここからスルスルと株価が上がっていく展開はイメージしづらいです。

もうしばらくはヨコヨコか緩やかな下落が続くのではないかと思います。

そして1Qの数字が業績予想と比べてどうかを見てから、上がるなら上がっていくのではと考えています。

まぁ、分かりませんけどね…。

最後に

どうしても底値で買いたい人以外は、上昇トレンドが始まったと思ってから乗っかっても遅くないように思います。

参考:キヤノン【7751】は「買い」なのか。株価や業績、配当金、今後の見通しなどから考える

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