インフラファンドのNOI利回り推移。利回りを今後もキープできるなら大丈夫な気もする

先日、「インフラファンドは再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)のおかげで今があるため、FIT切れになることを考えると厳しいのでは…」という主旨の記事を書きました。

参考:インフラファンドってどうなのよ。壮大なチキンレースにしか見えないのだが…

インフラファンドについて、個人的には

  • 現状はFIT制度のおかげで営業収益が過剰
  • 今後は保有物件の平均売電価格が下落していく
  • 徐々に本来(?)の営業収益に落ち着いてくる
  • NOI利回りが低下してくる

と予想しています。

しかし、売電価格の下落と同等かそれ以上に賃貸事業費用や物件取得価格も低下してくるのであれば上記の予想は外れ、インフラファンドは維持・成長していくことになるでしょう

というわけで、インフラファンドの今後を予測する上でNOI利回りの推移を見ていくことが重要と考え、記録していくことにしました。

インフラファンドのNOI利回りの推移

指標の注意点

NOIの計算の用いたのは償却前NOIです。

NOIとはNet Operating Incomeの略で、賃料から管理費や固定資産税などの諸経費を除いた収益を意味します。通常、現金支出に関係しない減価償却費は計算に含みませんが、リートでは減価償却費を差し引いて計算する場合もあり、その時は特に償却後NOIと呼ぶことがあります。これは減価償却費分の現金は分配しないリートに多いです。

そして、この収益性を表す指標であるNOIを物件の取得額や期末簿価で割ったものをNOI利回りと言います。

参考:J-REIT(Jリート)の投資口価格を色々な指標とぶつけてみた

また、NOI利回りだけだと寂しかったので1口当たりFFOも表に加えました。

FFOは賃料収入からどれだけのキャッシュを獲得しているかという収益力を表す指標です。

FFO=当期純利益−不動産売却損益+減価償却費

このFFOを発行済投資口数で割ったものが1口当たりFFOとなります。

NOI利回りと1口当たりFFOは、開示資料上の丸められた数値をもとに算出しているため、公表されている数値とは若干異なる場合があります。

タカラレーベン・インフラ投資法人

NOI利回り 1口当たりFFO
2016年11月期 4.5% 6,252円
2017年5月期 1.7% 6,212円
2017年11月期 4.1% 6,620円
2018年5月期 3.7% 7,340円
2018年11月期 4.5% 7,606円

4%前後のNOI利回りでスタートしています。

数年後、十数年後のNOI利回りがどうなっていくのか楽しみです。

日本再生可能エネルギーインフラ投資法人

NOI利回り 1口当たりFFO
2018年1月期 4.8% 6,829円
2018年7月期 4.4% 5,853円

こちらも4%台のNOI利回りです。

もう少ししたら2019年1月期の決算発表があるかと思います。

その他のインフラファンド

上記以外にもインフラファンドはありますが、運用歴が浅かったり決算期変更があったりで表に出来るほどのデータが揃っていないため保留しています。

最後に

見ての通り、インフラファンドはまだまだ始まったばかりで銘柄数も少ないです。

今のところ買うつもりはありませんが予想が当たるかどうかは興味があるので、思い出したタイミングで情報を更新していこうと思っています。

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