トラリピ(FX)のリスク・デメリットを洗い出して対策を考える

既にトラリピを始めてしまっていますが、ここで改めてトラリピ(FX)のリスクとデメリット…要するにネガティブな要素や危険性を洗い出してみようと思います。

そして可能であれば対策も考えておき、何かあればすぐに判断できるようにしておきます。

ちなみに、こんな記事を書いていることから分かるように「トラリピからの撤退」は今のところ選択肢にはありません。

(追記)

この記事はトラリピを始めたばかりのころに、必死になって調べ、考えて書いた記事です。今読み返してみても間違ったことは書いていませんし、手数料やロスカットなど基本的な部分を押さえた記事としては有用だと思います。しかし、もっと突っ込んだ本音、口コミ的な要素は薄いです。

そこで運用開始から2ヵ月が経ったタイミングで、さらに本質的な部分に迫る記事を書きました。表面的な部分の理解が済んだ方はぜひ読んでみてください。

FXとも共通するリスク・デメリット

FXはゼロサムゲーム

FXは株式投資とは異なりゼロサムゲーム(手数料を考えるとマイナスサムゲーム)です。

したがって参加者全員が勝つという可能性はなく、自分が勝つには誰かが負ける必要があります。

言い換えれば、他の参加者に勝たなければ利益は出せないのです。

そういった意味で、トラリピ(FX)も根本的には株式投資より不利な勝負だと思っています

この点はよく理解しておく必要があります。

しかし、それでもしっかり利益が出せるならやる価値はあるでしょう!ということで私はトラリピに挑戦することにしました。

取引手数料

トラリピが利用できるマネースクエアでのFX取引の手数料は以下のようになっています。

しかし、トラリピ(トラップリピートイフダン)および らくトラ(らくらくトラリピ)は手数料を無料にするという発表が2018年9月12日にありました。

これにより、トラリピ、らくトラ においては手数料はリスク・デメリットではなくなりました

スプレッド

取引手数料の他に運営会社に支払っている「手数料のようなもの」としてスプレッドがあります。

【スプレッド】通貨の売値と買値の差で、実質的にFX会社へ支払う手数料のようなもの。

マネースクエアの場合、スプレッドは非公開となっているようですが、一部の通貨ペアについてはZAi FXの記事に掲載されていました。公式サイトでは見つけられず…。

非公開ではあるものの、あまりにも法外なスプレッドであれば既に話題になっているでしょう。

しかしそういった話は見かけなかったので、他社より多少高かったとしても許容範囲に収まっているものと判断しました。

こちらも取引手数料と同様、売買時に発生する費用です。デメリットやリスクも取引手数料と同様です。

スワップ金利

トラリピもFXですので、ポジションによってはスワップ金利が発生します。

スワップ金利が貰える場合はデメリットになりませんが、逆に金利を支払う立場であればデメリットになり得ます。

マネースクエアの公式サイトにて以下のような形でスワップ金利が公開されているので、どういうポジションを持つとどの程度の金利が発生するのかは知っておいた方が良いでしょう。

出典:マネースクエア スワップ

例えば私は米ドル円のトラリピを設定しています(資金100万円スタート)。

米ドルの買いポジションを持つ分には金利を受け取れるので気にしないとして、問題は売りポジションを持った時ですね。

金利は日によって変化する可能性がありますが、仮に1万通貨あたり60円のスワップ金利が発生したとします。

私のトラリピ設定でフルに売りポジションを持ったとすると0.1万通貨×41本です。

この場合、1日あたり60円 × 0.1万通貨 × 41本 = 246円 のスワップ金利を支払う必要があります。

これがもし30日続いたら7,380円、1年間続いたら約9万円ほど金利を支払わなければならない計算になります。

1ドル120円以上の円安になったまま1年間何もしないでいたら約9万円の支払い(含み損)が生じるわけですが、これが大きいか小さいかは売買益の大きさによって変わってくるので何とも言えません。

スワップ金利が気になるようであれば、無難に買いポジションだけにしておいた方が良さそうです。

強制ロスカット

時価残高に対する証拠金必要額が100%を下回ってしまった場合は強制ロスカットとなり、すべてのポジションが精算されてしまいます。

これにより含み損がすべて実現してしまいます。

そして、そもそも強制ロスカットになったということは証拠金分の含み損が出ていたということになるので、証拠金はごっそりなくなると思っておかなければなりません。

相場急変時には証拠金以上の損失が出てしまうこともあり得ます。

強制ロスカットには損失を一定ラインで食い止めるという意義はあるものの、意図的な損切とは性質が全く違うためできるだけ避けたいものです。

強制ロスカットの対策は割と簡単です。

  • 十分な証拠金あるいは追加可能な資金を用意しておく
  • らくトラ運用試算表で強制ロスカットのリスクを減らしておく

これらを組み合わせておけば、強制ロスカットの起こる可能性を大幅に減らすことができます。

例えば以下のようなプランを考えたとします。

通貨ペアを米ドル円として、75円~130円の間に0.1万通貨のトラップを31本仕掛けたパターンです。運用予定額(証拠金)は100万円としました。

この場合、東京15時ロスカットを見ると74.28円となっているので、このトラリピ設定でいけば1ドル74.28円になるまではロスカットされません。

さらに運用予定額を150万円まで増やせば東京15時ロスカットは58.16円となり、強制ロスカットはほぼ起こりえない状態となります。

米ドル円の過去最安値は76.46円

ただ、上記のようなトラリピ設定は無駄が多すぎて全然稼げないでしょう。

ですので、しっかりと利益は出せそうでありながら、何かあっても証拠金の範囲内で対応可能(あるいは資金追加で対応可能)なトラリピ設定をしていくことが肝心なのです。

トラリピ特有のリスク・デメリット

一方的な円高、円安

これはトラリピの設定次第でもあります。

例えば一方的に円高が進行した場合を考えてみましょう。

  • 買いトラリピのみ…ひたすら新規買いが成立するも含み損が増える一方
  • 両建て…新規売りが生きているうちは含み益が増えるが、それがなくなれば買いトラリピのみの場合と同様で含み損が増える一方になる
  • 売りトラリピのみ…新規売りが生きているうちは含み益が増えていく一方

一方的に円安が進んだ場合はこの逆になります。

裁量トレード(売買の判断を自分で行うトレード)の場合は一方的な円高や円安となれば稼ぎやすい場面と言えますが、トラリピの場合はそうとは言えません。

レンジ相場を得意とするトラリピにとって、トレンド相場はなかなかに苦しいものがあります。

米ドル円の10年チャートを見ると、リーマンショック&民主党政権コンボのころには1ドル80を下回るまでになりましたが、その後は円安方向に向かい1ドル120円を上回るまでに上昇しています。

そしてここ数年は1ドル110円前後で推移しているレンジ相場と呼んで良いでしょう。

このレンジ相場がいつ終わるのか…それは正直なところ分かりません

分かりませんが、それでも1ドル50円や1ドル150円といった状態は想定しづらいでしょう。

ですので、私は今の段階では「円高あるいは円安が進行したとしても、資金追加によって対応できるくらいの余裕を持ったポジション」しかとっていません

これが私なりの対策です。

そして、このレンジ相場が終わるまでに可能な限り利益を上げておき、相場の様相が変わるときに備えて利益を蓄えておきたいと思っています。

含み損になりがち

トラリピはその仕組み上、どうしても含み損になりがちです。

なぜなら、

  • 含み益が発生→所定の利確ラインで利益確定
  • 含み損が発生→含み益になるまでホールド

という運用だからです。

含み益のあるポジションはバシバシ利確していく一方で、含み損のあるポジションはひたすら耐え忍ぶのです。

ですので含み損を抱えがちになるのは仕方のないことです。

この点を理解しておけば、含み損を過度に怖れる必要はなくなります。

短期間で大きく稼げない

トラリピは地味にコツコツと利益を積み重ねていくのに適した仕組みとなっています。

もちろん、相場が急変動した時にいい感じなポジションを持っていれば利益は大きくなります。

しかし、相場の急変動を狙って裁量トレード(売買の判断を自分で行うトレード)を行うのと比べればやはりトラリピは弱いです。

この点についてはトラリピの、

  • 相場に張り付いて売買タイミングを計る必要がない
  • 自動で売買を繰り返してくれる
  • 感情に左右されず売買できる

といったメリットと見比べてどちらを取るのか、ということになってきます。

最後に

トラリピは売買を勘定に左右されづらい分、大損もしづらいのではと思っています。

ただし、証拠金が少ないとロスカットの危険性がありますから、そこは特に注意を払っていきたいですね。

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ですので、トラリピの教科書をじっくり読んでから運用スタート!といったやり方もできることは知っておきましょう。

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