トラリピやループイフダンなどのリピート系のFX自動売買で大きく稼ぐのは難しいです。
というか、もし大きく稼げてしまっているならそれはリスクを取り過ぎているかもしれません。
リピート系FX自動売買の仕組み
リピート系のFX自動売買は、事前に決めておいた値幅や利益幅に基づいて注文と決済を繰り返すことで、機械的に為替差益を積み重ねていこうというシステムです。
含み益は確定させて、含み損は解消されるまで溜め込む仕組みですので、基本的には含み損を抱えながら確定益を積み重ねていくことになります。
リピート系のFX自動売買で大きく稼ぐのが難しい理由
多くのポジションを作らないと大きく稼げない
リピート系のFX自動売買で大きく稼ごうとしたら、必然的に多くのポジションを作らなければなりません。
1つのポジションで取れる利益は限られているので、注文の間隔を狭めたり1注文あたりの通貨量を増やしたりする必要があります。
しかし……
多くのポジションを持つと相場変動時のロスカットリスクが上がる
為替相場が想定内のレンジで上下してくれている時は良いのですが、不利な方に相場が動いてしまうと一気に状況は変わります。
ここでは、通貨ペアを米ドル円として、米ドル買い(円売り)のポジションを作る設定にしている場合で考えてみます。
この場合、為替が円高に向かえば向かうほど買いポジションが蓄積されていきます。
当然、含み損が増えていきますし、ポジション量の増加に伴って必要な証拠金の額も増えていきます。
始めた当初は足りていた証拠金も、追加入金をしなければ足りない状況となるでしょう。入金が間に合わなければロスカットとなり、含み損がすべて実現してしまいます。
意図しないロスカットは”負け”に他なりません。
結局、最悪の事態に陥っても耐えられる程度のポジションしか作れない
強制ロスカットは何としてでも避けるべきですから、為替がどんな値動きをしたとしても耐えられるくらいの現金余力を残しておく必要があります(あるいは他の資産の売却で調達できるようにしておくなど)。
そこまでカバーできる余裕を持った上で運用を開始するわけですから、最初のポジションはどうしても控えめになりがちです。
これが、リピート系のFX自動売買で大きく稼ぐのが難しい理由です。
打開策はあるのか
ロスカットを上手く使ったり、相場の動きを読めればもっとリスクは取れるのでしょう。
しかし、意図的にロスカットして必要証拠金を減らしたり、相場の動きに合わせて売買の設定を変えるのは難しいです。
それこそ、日々の値動きや経済情勢、要人の発言などに注意を払っておく必要があります。
それがきっちりできるくらいの余裕と力があるなら、リピート系のFX自動売買システムなんて利用せず、裁量トレード(自分で売買の判断を行うトレード)をした方が大きく稼げそうです。
極力ほったらかしで稼ぎたいと思うなら、最悪の事態でも耐えられるような設定にしておいて、大きく稼ぐことは諦めた方が賢明です。