私は以前まで、コツコツ型の投資をするなら株式をベースとしたインデックス投資(投資信託やロボアドバイザーなど)で積み立てをしていくのがベストだと考えていました。
株価は長期的に見れば伸びていきますから、コツコツと積み立てをしていけば10年後、20年後にはそれなりの資産になっていることが想像できるからです。
しかし、コツコツ型の投資をする人は本当に「コツコツと投資をすること」を望んでいるのでしょうか。
本当に望んでいるのは「コツコツと投資をすること」ではなく「コツコツと資産が増えていくこと」なのではないでしょうか。
もしそうであれば、株価の急落によって一時的にでも資産が大幅に目減りする可能性のある積立投資よりも、毎週着実に利益を確定させて現金が増えていくFX(トラリピ)の方がコツコツ型の人に向いているのではないか…
なんてことを、最近トラリピを利用していて思ったわけです。
トラリピとは、マネースクエアが提供しているFXの自動売買ツールです。雰囲気は以下の公式90秒動画で分かります。
一応、トラリピを簡単に説明すると、
- FX(外国為替証拠金取引)の自動売買ツールの1つ
- あらかじめ設定しておいたルールに従って売買を繰り返してくれる
- 感情に左右されることなく、資産を楽に運用できる
といった感じです。
ここでは、投資信託などの積立投資とトラリピとの違いを整理しつつ、なぜトラリピの方がコツコツ投資に向いていると思ったのかを書いていきます。
積立投資とトラリピとの違い
項目 | 積立投資 | トラリピ |
---|---|---|
投資対象 | ・株(投資信託) | ・通貨 |
値動き | ・上下あり ・長期的には上がっていく |
・上下あり ・基本的には一定範囲内に収まる |
利益の出方 | ・解約時に含み益が実現 ・分配金がある場合も |
・値動きに応じてその都度、利益を確定 |
利回り | ・数%~十数% | ・数%~十数% |
投資対象
積立投資の場合、利用するのは投資信託やロボアドバイザーが一般的ですが、最終的な運用の対象は株式が中心になることが多いです。
一方のトラリピはFXですので、2ヵ国の通貨を売買することで資産の増加を目指します。
値動き
積立投資の投資対象である株式は当然ながら株価が日々上下します。
そして時に暴落と呼ばれる急激な株価下落がありながらも、経済成長に伴い長期的には上昇していく傾向にあります。
「この長期的な上昇に乗っかっていこう!」というのが積立投資の根本的な考え方です。
一方の為替はというと、上下はあるものの株価のように2倍、3倍とはなりません(トルコリラのような新興国通貨は別ですが…)。
過去10年の米ドル/円のチャートを見ると、70円台~120円台の間に収まっています。
1990年まで遡っても1ドル160円くらいがピークで、最もドル安だったのは2011年の1ドル75円です。
「為替はどうせ一定範囲内を上下しているのだから、下げたら買って上げたら売ってを繰り返して差益で稼ごう!」というのがトラリピの根本的な考え方です。
利益の出方
積立投資の場合、投資している期間中は常に含み益(あるいは含み損)が蓄積されていくだけです。
最終的に積み立てていた資産を取り崩す時にようやく利益が実現することになります。
「投資額」と「取り崩す時の評価額」の差が利益になります。
トラリピの場合、値動きに合わせて売買を繰り返すので、その時その時で小さな利益を確定させていきます。
含み益や含み損もある程度は蓄積されますが、それとは別でコンスタントに利益が積み重なっていくイメージです。
また、持っているポジションによってはスワップポイント(通貨の金利差相当額)を毎日受け取ることもできます。
利回り
積立投資の場合、株価が順調に伸びている時期もあれば下落トレンドになっている時期もあるため、どの程度の期間で見るかによって利回りがだいぶ変動します。
それでも、一般的には年間数%から十数%程度に落ち着きます。
トラリピの場合、こちらもリスクの取り方によって利回りが変わってきますが、私の場合は今のところ年利9%程度(設定ミスをしなければ10%を超えていたかも…)となっています。
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積立投資とトラリピには上記のような違いがあります。
これらの違いから総合的に考えた結果、私は「コツコツと資産を増やしていきたいならトラリピの方がいいのでは」と思ったわけです。
毎週、利益が確定する嬉しさ
結局のところ、コツコツ投資には積立投資よりもトラリピが適していると思う理由の大部分がこれです。
毎週、利益が確定するのが嬉しい・楽しい
誰だって、少しずつでもいいから資産が増えている実感を得たいんですよ(多分。少なくとも私はそう思います)。
私はウェルスナビ(ロボアドバイザー)経由でETF(上場投資信託)に積立投資をしていますが、ただいま絶賛含み損中です。
含み損ということは株価が下がっているわけで、積み立てチャンスであることには間違いないのですが、それと「気分が良いか」は全くの別問題です。
そんなウェルスナビと比べて、トラリピの方は毎週チャリンチャリンと利益が確定していて現金残高も増えていっています。
結果を眺めていて気分が良いのは言うまでもなくトラリピの方なわけです。
もちろん、株価なんて一切見ないで機械的に毎月積み立てをしているような方は積立投資でも問題ありません。
しかし、ついつい「今週の調子はどうかな…今月の調子はどうかな…」なんて気になってしまう人にとっては、日々の進捗が精神状態に与える影響も考慮する必要があります。
そう考えると、毎週のようにチャリンチャリンと現金残高が増えていくトラリピは、日常の幸福度アップ効果も期待できそうです。
私の場合は売買益がほぼ毎週発生しているので、それはそれは気分が良いです。
最後に
私は配当金狙いの株式投資をメインにしていますが、他にもインデックス投資やトラリピ(今はループイフダン)での運用もしています。
何か1つの投資法に固執する必要はありませんから、色々な投資法を少しずつ試していき、自分にとって最適な配分で投資・資産運用をしていくのがベストです。
そのうちの1つとして、コツコツと資産が増えていくトラリピを検討してみてはいかがでしょうか。
トラリピはマネースクエアで口座開設をすると利用できるようになります。
参考:実際に運用してみて分かったトラリピFXのメリット・デメリット
ループイフダンはアイネット証券で口座開設をすると利用できます。