マイトレード(myTrade)の分析レポートには自己分析と相対分析があります。
自己分析はフリープランでも見られるのに対して、相対分析はベーシックプランでも見ることができず、プロプラン利用者だけが見られる分析となっています。
先日書いたようにプロプランを契約したので、マイトレードの相対分析がどんなものなのかをかける範囲で書いていこうと思います。
参考:マイトレード(myTrade)のプロプランに課金してみた(手順の解説)
相対分析の概要
調査時点では12種類の相対分析が用意されていました。
分析 | 対象 | 説明 |
---|---|---|
取引銘柄数 | 投資スタイル | 対象期間内に取り扱った銘柄数を比較します |
平均保有銘柄数 | 投資スタイル | 対象期間内に保有していた銘柄数の平均を比較します |
あれこれ手を出し度 | 投資スタイル | 対象期間内にどれだけ特定の銘柄で取引していたかを比較します |
取引回数 | 投資スタイル | Exitした回数を比較します |
保有期間(取引回数が最大) | 投資スタイル | 最も取引回数が多い保有期間を比較します |
保有期間(累積損益額が最大) | 投資スタイル | 最も多くの利益をあげた保有期間を比較します |
曜日(取引回数が最大) | 投資スタイル | 最も取引回数が多い曜日を比較します |
曜日(累積損益額が最大) | 投資スタイル | 最も多くの利益をあげた曜日を比較します |
勝率 | 取引結果 | 利益が発生したExit回数の割合を比較します |
プロフィットファクター | 取引結果 | 総利益と総損失の割合を比較します |
ペイオフレシオ | 取引結果 | 平均利益と平均損失の割合を比較します |
リスクリターン率 | 損益推移 | リスク指標のドローダウンと利益の関係を比較します |
各分析の中で、
- 全ユーザーの比較
- 勝ち/負けユーザーの比較(期間中の損益がプラスなら勝ち、マイナスなら負け)
- 上位ユーザーの比較(投資利益効率が上位10%のユーザー)
の3パターンで↓のような感じのグラフおよび平均値などが表示されます。
「相対分析画面の二次転載は禁止」と書かれているので、この記事にはグラフのスクショを貼ることはできません。
以下、個人的に気になった点を中心に少しずつコメントしていきます。
各分析レポートについて
取引銘柄数
期間中(3ヵ月または1年)の取り扱い銘柄数の分布です。
10~20銘柄をピークにした山形のヒストグラムになっています。
まず、期間を1年として「勝ち/負けユーザーの比較」を見てみると、勝ちユーザーが圧倒的に少ないことが分かります。
※勝ちユーザー:期間中の損益プラスのユーザー
1年前と比べると日経平均はマイナスですので負けユーザーが多くても不思議ではありませんが、株価が好調になってきた時に勝ちユーザーが増えるのかは気になるところです。
ともあれ、取り扱い銘柄数に関わらず勝つ人は勝つし負ける人は負けているといった印象です。
ただ、扱う銘柄数が増えるほど勝ちユーザーの割合が下がっていく傾向はありそうです。
平均保有銘柄数
対象期間内に保有していた銘柄について、1日あたりの平均値を集計したものです。
持ち越し銘柄数といった方が分かりやすいかもしれません。
1桁銘柄しか保有していない人が多数ですが、4桁銘柄保有している人もいました。
あれこれ手を出し度
「取引銘柄数÷平均取引銘柄数」で表されるマイトレード独自の指標です。
この数値が1に近いほど特定の銘柄を取り扱っていて、逆に数値が大きいほど様々な銘柄を取り扱っていると考えられます。
私が見たタイミングでは、ユーザー数のピークは2になっていました。
取引回数
期間中にExitした取引の回数です。
多い人は1日に100回くらいの取引を行っているようです。
月に2,3回の取引が中央値となっていて、私は月に5回くらいでしたので全体で見れば半分よりも多い方に分類されます。
マイトレード利用者は頻繁にトレードしているイメージでしたがそうでもないようです。
取引回数に関わらず勝ちユーザーは存在していますが、どちらかと言うと取引が少ないユーザーの方が勝率が高い印象です。
保有期間
EntryからExitまでの保有期間を集計したものです。
Exitしていない取引は対象外なので、長期保有者が少なく見える可能性があります。
「取引回数が最大」というものと「累計損益額が最大」というものがありますが、私にはよく分かりませんでした…。
曜日
最も取引回数が多い曜日と、最も多くの利益をあげた曜日を集計したものです。
取引回数が少ないのは月曜日、取引回数が多いのは金曜日でした。
利益が出ているかについては曜日との関連は薄そうですが、上位ユーザーは週の前半よりも後半の方が利益が出せていそうです。
勝率
対象期間内にExitした取引の勝率を集計したものです。
今回見た期間においては、平均、中央値ともに50%強でした。
勝率が高くても未決済の含み損銘柄がある場合もありますし、逆に勝率が低くても未決済の含み益銘柄がある場合もあります。
含み損益も加味した上でトータルがプラスのユーザーはトレードでも勝っている傾向がありました。
プロフィットファクター
期間中にExitした取引において、「累計利益額÷累計損失額」で求められる指標です。
全勝・全敗は集計対象外で、含み損益も考慮されません。
私が見た期間においては、プロフィットファクターが1未満のユーザーがかなり多い印象を受けました。
ペイオフレシオ
期間内にExitした取引において、「平均利益額÷平均損失額」で求められる指標です。
トータルで勝てているユーザーはペイオフレシオが高い傾向にあります。
リスクリターン率
期間内の最大ドローダウンに対する累計損益額の割合を集計したものです。
当然と言えば当然ですが、上位ユーザーはリスクリターン率が高いです。
相対分析を見た感想
相場環境の問題もあるのかもしれませんが、負けているユーザーが多いことがとにかくよく分かります。
また、この分析結果を見て自分のトレードに活かせるような人は、別に相対分析に頼らずともしっかりと成果を上げられているような気がしました。
自分の位置付けが分かったところで勝率が変わるわけでもありませんし、他人の真似をしたからといって勝てるわけでもありません。
興味本位で一通り眺めてみる分には楽しめますが、私にはそれ以上の価値は見出せませんでした…。
最後に
相対分析画面のスクショ無しで説明せざるを得なかったので、よく分からない部分も多かったと思います。
それでも気になった方は1ヵ月だけでも契約してみればいいと思いますし、「よく分からないけど自分はいいや」と思った方はおそらく相対分析を見る必要はないでしょう。
プロプランを利用するかどうか迷っている方の参考に少しでもなれば幸いです。