ソニーは、
- ゲーム&ネットワークサービス
- 音楽
- 映画
- ホームエンタテインメント&サウンド
- イメージング・プロダクツ&ソリューション
- モバイル・コミュニケーション
- 半導体
- 金融
などの様々な事業を手掛けるグループ企業です。
2018年3月期の売上高は8兆円超で、調査時点では日本企業の売上高ランキングトップ10に入っています。
業績・年間配当・配当性向の推移
期 | 売上高 (億円) |
営業利益 (億円) |
年間配当 (円/株) |
配当性向 |
---|---|---|---|---|
’09/3 | 77299 | -2277 | 42.5 | ― |
’10/3 | 72139 | 317 | 25 | ― |
’11/3 | 71812 | 1998 | 25 | ― |
’12/3 | 64932 | -672 | 25 | ― |
’13/3 | 67955 | 2265 | 25 | 58.4 |
’14/3 | 77672 | 264 | 25 | ― |
’15/3 | 82158 | 685 | 0 | ― |
’16/3 | 81057 | 2941 | 20 | 16.8 |
’17/3 | 76032 | 2887 | 20 | 34.4 |
’18/3 | 85439 | 7348 | 27.5 | 7.1 |
’19/3 (予) |
87000 | 8700 | 未定 | ― |
直近10年くらいを見てみると、売上高はやや増加傾向にあるものの落ちるときは落ちるといった感じです。
利益はもっとややこしく赤字になっている年もちらほら(配当性向が”―”の年は赤字)。かと思えば今期は営業利益率10%となる8700億円を予想しています。
扱っている事業が多岐にわたる上に規模も大きいため、細かく見ていかないと何が何だか分かりませんね。
配当については、’09/3~’12/3は赤字だったものの配当を出しています。しかし’15/3でついに無配に。
’16/3以降は黒字のため配当が復活していますが、業績が悪化すればまた減配or無配となる可能性が高いと言えます。
ソニーは株主優待を実施している一方で株主還元についての記述が公式サイトに見当たりません。このことからも、あまり株主還元に積極的とは言えないでしょう。
唯一、2018〜2020年度中期経営方針には以下の記述がありました。
株主還元については、配当の長期、安定的な増額を進めていく方針。
「配当の長期、安定的な増額」という文字はありますが、現状の配当利回りは0.5%程度と低い水準にあります。
このことから明らかなのは、ソニーは配当狙いで買うには厳しい銘柄ということです。
業績をもう少し詳しく調査
2018年3月期の連結業績概要をもとにして、ソニーの事業内容や業績をもう少し詳しく見ていきます。
まずはざっくりとセグメント別に。
利益の規模で見ると、業績を大きく牽引しているのはゲーム&ネットワークサービス、金融、半導体セグメントです。
PS4ソフトの販売が好調な上に、有料会員サービス「プレイステーションプラス」の加入者が増えているようです。
音楽は一回り規模が小さいですが利益率は比較的高いです。
赤字続きだったソニーがここまで利益を出せるようになったのは、2012年に社長に就任した平井一夫氏の手腕が大きかったと言われています。
しかし2018年4月に社長交代を発表しており、今後も利益を伸ばしていけるかは新社長の吉田憲一郎氏にかかっています。
参考:ソニー、平井氏から吉田氏に社長交代。スリム化で業績回復も残された課題とは(engadget)
中期経営計画で最重視する指標として挙げられている営業キャッシュフローも順調に伸びています(前年同期比:+690→+1765)。
株価の推移
長かった低迷期間を過ぎて株価は上昇傾向にあります。
ここ数年での業績回復が顕著でしたので当然と言えば当然でしょう。
直近では9月28日に6,973円をつけて、その後は地合いが悪かったこともあり下落気味です。
今後の見通し
直近では上方修正を出しており、利益構造が改善されてきていることから、今後もどちらかというと成長が期待できると思います。
※3Qでは部分的な下方修正を発表しました。
PS4のアクティブユーザーが堅調に伸びていることから、「プレイステーションプラス」の加入者も引き続き増加していくのではないでしょうか。
複数の事業を手掛けているので今後を見通すのは難しいですが、SP4が頭打ちになるまでは大丈夫な気がします。
売買の履歴
まだありません。
私は配当金狙いが主なので当面買うことはないと思います。