不安感の漂う株式市場、今後どうなるのかは誰もが気にするところだと思います。
そんな中、Twitterで興味深いブログ記事が2つほど流れてきました。
どちらも読んでおいて損はないかなと思ったので紹介します。
米国株の今後を考える上で役立ちそうな2記事
1つ目はこちら。
長短金利の逆転はリセッション(景気後退)入りのシグナルとよく言われますが、筆者は「たまたまそうなっただけと言えなくもない」と主張しています。
長短金利の逆転がリセッションを呼ぶのは銀行が貸し出しを控えるからです。
これは、金利が 長期<短期 となってしまうと、「低金利で調達した短期資金を高金利で長期間貸し出す」というビジネスモデルが成り立たなくなるためです。
しかし現実では、以前として銀行は低金利で資金を調達し、高金利で資金を貸し出しています。
したがって、今回の長短金利逆転が今後のリセッションに結びつくとは言い切れない…といった感じのことが、この記事で具体的な数字を交えつつ書かれています。
2つ目はこちら。
この記事では、米国の新規失業保険申請件数という先行指標をメインにして、米国の雇用情勢から今後の動向を予測しています。
同指標の他にも、労働者数や失業率、労働参加率、失業期間、賃金などの指標を組み合わせて多面的な分析が行われているので、毎月公表される各指数をどう読み解くべきか、とても参考になります。
結論は記事の最後で以下のようにまとめられていました。
・新規失業保険申請件数は景気に先行するが、労働者数との兼ね合いから言えば、労働市場が堅調であることを加味しても今が低すぎるため、250k程度でガタガタいう話ではない。
・労働人口の減少トレンドやトランプの政策、主だった求職者の消化などを背景に、景気後退に向かったとしても過去のそれほどには失業率は上昇しないと考えられる。すなわち長期のマクロトレンドに影響を与えるレベルの失業発生は考えにくい。
・一方で、短期的なサイクルで言えば減速の兆しがある。業績や景気サイクル上の調整は不可避であろうが、FEDのいう4.5の長期的な失業率の水準を大きく上回ることは考えにくい。少なくとも雇用の問題でFEDが利下げに動くのはまだまだ先であろう。出典:『米国雇用情勢を考える』
結論だけ読んでおしまいにするよりは、記事をしっかりと読み込んだ方が良いとは思います。
グラフも多用されていて読みやすいです。
最後に
株価のチャートは不安定な感じがあり、長短金利が逆転したり貿易摩擦の問題があったりもしていますが、一方で米国の雇用情勢はまだまだしっかりしているのが現状です。
逆に言えば、雇用情勢が明らかに崩れてきたらヤバそうなのですが、そのころには株価もだいぶ崩れていたりして…。
うまく立ち回れるかは分かりませんが、今後もこの手の情報は注視していきたいです。