WealthNavi(ウェルスナビ)の推奨ポートフォリオを用いて過去25年間でシミュレーションをした結果、資産は2.4倍に成長し、1年あたりのリターンは約6%という結果となったそうです。
一瞬「こいつはすごいや!」と思ったものの、過去25年間で世界経済はだいぶ成長してしますし、適当に株を買って持っているだけでも同じくらいの運用成績を出せたのでは…という思いがこみ上げてきました。
そこで、世界経済の代表と言っても差し支えなさそうな米国株を対象として、ウェルスナビのシミュレーションと同様の方法で運用した場合と比較してみました。
結論を先に書いておくと「ウェルスナビ、やるじゃん!」です。
では比較を見ていきましょう。
運用方法の確認
ウェルスナビのシミュレーションは以下のルールで行われています。
- 1992年1月に1万ドルを投資
- その後毎月300ドルずつを国際分散投資で積み立て
比較用の米国株投資は、開始時期や投資タイミング・金額は変えずに、
- 投資対象を米国株とする
- NYダウ平均株価と同じ値動きをする株があったものとして、それを条件に沿って購入していく
- 価格はその月の終値を使用
という形でシミュレーションしました。
具体的には、こんな感じでExcelを使って計算していきました。
ダウ平均株価はbaseviews.comを参照しました。
最初に1万ドルを投入し、架空のダウ株を買えるだけ(初月は約3.1株)購入します。
翌月以降は300ドルで買えるだけのダウ株を購入していきます。
そして最後に、「25年間で購入してきた株数 × ダウ終値」を計算し、シミュレーション終了時の時価総額を算出します。
ちなみに、どちらも最終的な元本は10万ドル(=最初の1万ドル+300ドル×25年×12ヵ月)となっています。
パフォーマンスはその元本10万ドルに対してどうだったかで確認します。
運用結果の比較
ウェルスナビの結果
ウェルスナビの結果はもちろんこれです。
ドル建てで10万ドルの資産が142%増(つまり元本の2.42倍)の24.2万ドルになりました。
米国株の結果
「運用方法の確認」のところで示したExcelの最後の行がこうなっています。
見出しがないので分かりづらいですが、右下の2.789584(ドル)というのが運用終了時の時価総額です。
つまり、ドル建てで10万ドルの資産が178%増(つまり元本の2.78倍)の27.8万ドルになりました。
ウェルスナビの方は142%増だったのに対してこちらは178%増ですから、単純に米国株を買っていた方がパフォーマンスが良かったと言えます。
手数料を考慮すると…
今回の米国株でのシミュレーションは手数料0で行っています。
一方、ウェルスナビの方はというと手数料控除後の値になっています。
実際、米国株を購入しようとしたら為替手数料や売買手数料がかかりますし、投資信託を利用すれば信託報酬を払う必要があります。
というわけで、もしも米国株の運用でも1%の手数料がかかったらどうなるのか、改めてシミュレーションしてみました。
結果がこちらです↓
手数料0の場合は資産が178%増の2.78倍になっていましたが、手数料1%の場合は134%増の2.34倍となってしまいました。
ウェルスナビ(手数料1%) | 資産が2.42倍 |
米国株(手数料0%) | 資産が2.78倍 |
米国株(手数料1%) | 資産が2.34倍 |
手数料1%同士で比べるとウェルスナビの方に軍配が上がります。
あとは、自力で米国株を運用した場合の手数料は実際のところ何パーセントくらいになるのかが気になる部分ではあります。
ともあれ個人的には、様々な面倒ごとを全部ひっくるめてお願いできてこのくらいの差しか出ないならウェルスナビでいいやと思っています。
ウェルスナビのシミュレーションはリスク許容度3だった
ウェルスナビではリスク許容度を1~5の間で設定でき、5に近いほどハイリスク・ハイリターン、つまり資産の増減幅が大きくなります。
今回比較したシミュレーションはリスク許容度3でしたので、もしリスク許容度5でシミュレーションを行っていたら、資産の増加幅はさらに大きくなっていたと思われます。
ウェルスナビ、やるじゃん!
ウェルスナビのシミュレーション(リスク許容度3)では、手数料0の米国株運用と比較してやや劣る程度のパフォーマンスが出ていました。
下手に苦労して米国株新興国株、債券などに分散投資するくらいなら、もう手数料払ってでもいいから気楽に時間をかけずにウェルスナビを使ってた方が良いと思います。
ウェルスナビを始めた当初もそう思ってはいましたが、今回の検証結果を見て改めてそう思いました。
その上、ウェルスナビなら配当の再投資や積立、リバランス、おまけに税金の最適化までしてくれるし。
配当金狙いの株式投資に充てようと思っていた予算、もう少しウェルスナビに入れることにします。
参考1:【毎月更新】ウェルスナビの運用実績
⇒ウェルスナビ(無料で最適な運用プランを診断できます)
コメント
初心者へのアドバイスとして参考になりました。