投資によってお金にお金を稼がせて、少しでも生活を楽にしたい。
そう思って株式投資を始める方は多いと思います。
しかし実際に始めてみると分かりますが、よほどのメンタルの持ち主でない限り株式投資は疲れます。
その上、下手をすると損します。
それはなぜか。
含み損に耐えられないからです。
【参考】普通は余剰資金なんてない。投資をするなら腹をくくろう
それを解決し、できるだけ楽に、低負担でできる株式投資の方法が「配当重視の株式投資」というお話をしていきます。
耐えられない含み損
含み損になる
↓
もっと株価が下がるのでは、と思い始める
↓
不安になる
↓
不安に耐えきれなくなる
↓
株を売ってしまい売却損が出る
ありがちなパターンですね。
「でも、含み益が出ていれば大丈夫なのでは」と思われるかもしれません。
しかし…
利食いできない含み益
含み益になる
↓
もっと株価が上がるのでは、と思い始める
↓
期待する
↓
そのまま利確しないで待つ
↓
株価が戻ってしまい含み益がなくなる
これが現実です。
利確すべき場面で利確できず、我慢すべき場面で損切りをしてしまう。
そして最終的に損をしてしまう…。
私も実際に何度もこのパターンに陥り損失を出してきました。
でもようやく「配当狙いで株を買っておけばいいだけじゃん」ということが分かりました。
楽に株式投資をしたいなら配当金狙いがベストです。
ようやく分かった「配当重視のありがたみ」
多分、私が株式投資を始めた頃も配当狙いという選択肢は頭の中にあったはずです。
しかし、
- 配当狙いなんかでちまちまやっていられるか!
- 数%の利益なんて、チャートを見て売買していれば簡単に達成できる
- 株価が上がりそうな銘柄を選んで買えば配当以上に収益が得られる
なんてことを考えてしまい、おかげでこれまで大した運用成績も残せずに時間が過ぎてしまいました。
勤務中に株価が気になってしまうこともしばしば。
精神的にもずいぶんと消耗しました。
もしかしたら上記のような経験を一度はしないと理解できないものなのかもしれません。
それでも、ようやくたどり着いた配当重視の投資法をぜひ検討してもらいたくてこの記事を書いています。
ちなみに、配当重視の投資法は「短期間の株売買で大儲けしたい!」という方には向いていません。
そういう方はどちらかというと投機寄りの手法を学んで実践していくことをオススメします。
ここではあくまで、「いかに負担を少なくして楽に株式投資で資産を増やしていくか」がテーマです。
そしてその1つの答えが「配当重視の投資法」というわけです。
配当重視の投資法とは
単純です。
- 配当利回りの良い銘柄を複数保有し続ける
- 投資に回せる資金が増えたら買い増しをする
たったこれだけです。
配当利回りとは
配当利回りは以下の式で計算されます。
例えば任天堂の5月2日の終値は46,180円、1株あたり配当金は690円(予想)となっています。この場合の配当利回りは 690 / 46180 = 1.49% といった感じで算出します。
日本株の場合、配当利回りが3.5%を超えていたら十分に利回りの高い部類に入ります。
3%以上でも利回りは高めな印象です。
もちろん、銘柄選びの際には配当利回り以外の数値も見ますが、配当利回りでまずスクリーニング(ふるい分け)してしまうのが効果的です。
銘柄は適度に分散させてリスクヘッジ
配当利回りが高くて業績も良好そうな銘柄があったとしても、それだけに投資資金を全て注ぎ込んでしまうのは危険です。
もしその会社が何らかの事故や災害に巻き込まれてしまったら株価は急落するだけでなく、下手をすると業績悪化に伴い配当金額が減ってしまう可能性があります。
期待利回りが多少落ちてしまったとしても、資金は複数の銘柄に分散させてリスクヘッジをしておいた方が無難です。
資本主義経済において株価は上昇し続ける
資本主義経済においては、経済は成長し続けなければなりません(その理由は説明するととても長くなってしまうので「経済成長しなければならない理由」などで検索してみてください)。
ともかく、世界的に見れば経済は成長していきます。
そして経済が成長しているということは、企業の業績も伸びているということを意味します。
業績が伸びていれば株価は上がりますし、配当金も増えていくことでしょう。
もちろん、景気循環というものがあるので好景気もあれば不景気もあります。
また、○○バブルという形で株価が暴騰したり、逆に自然災害や○○ショックといった形で一時的に株価が暴落することもあります。
それでも長い目で見ていけば、世界的には株価が上昇していくのです。
これは過去の日経平均株価やダウ平均株価のチャートを見るとよく分かります。
であれば、短期的な含み損は気にせずひたすら配当狙いで株を買っていくことに何ら問題はないでしょう。
下がったら買い増し。ドルコスト法でもOK
将来の株価は誰にも分かりません。
明日、急騰するかもしれないし急落するかもしれない。
そんな不確実性の中で投資を行っていかなければならないのです。
1つ確かなのは「安い時に買った方が高い時に買うよりもお得」ということです。
ですので、もし株価が大きく下がったら買い増しをしましょう。
ビビって売るのではなく買うのです(もちろん、保有銘柄が倒産しそうとか、そういった特殊な場合はよく検討する必要があります)。
それだとどうしても気持ちをうまくコントロールできなさそうな時は、ドルコスト平均法を使っても良いと思います。
ドルコスト平均法とは、例えば投資資金を12分割して、資金の1/12ずつ毎月投資していく…といった手法です。
定期積立をイメージすると分かりやすいです。
普段は株の存在を忘れるくらいでいい
株価の暴落や最高値更新等はニュースで流れてきます。
精神的な負担を極力減らしたいならそれで気づくくらいでちょうどいいです。
たまたま気付いた時に、もし含み益がすごいことになっていたら、
- 利益を確定させて元本を回収
- 利益を確定させて他の銘柄を購入
- そのまま放置して引き続き配当狙い
などなど、状況に応じて動けば良いです。
逆に、含み損がすごいことになっているときは大幅値下がり中ということになるので買い増しをします。
流石に倒産していたり無配(配当0)になってしまっていたら困りものですが、それを極力避けるために、
- 最初の銘柄選びだけはしっかりと行う
- 複数銘柄を購入する
といったことでリスクヘッジを行なっているのです。
そして、長期的に見れば株価は上昇していくということを思い出しましょう。
高利回りの銘柄を選んでいるのですから、毎年しっかりと配当金は受け取れます。
その上でいつかは株価が戻ると考えれば、十分にホールドできるのではないかと思います。
これが無配や低利回りの銘柄だとキツイですよ…。
私はなんでこの株でこんなに含み損を抱えているんだろう…と悶々とする日々を過ごすことになります。
だから私は配当重視の投資法を推奨しているのです。
プロの株トレーダーにはなれない
こんな記事を読んでいる時点でもうプロのトレーダーとしてバリバリ稼いでいくのは厳しいでしょう。
株の売買で短期間に大儲けするような人はとっくに行動してデータを蓄積し、自分の勝ちパターンを見つけ出しています。
中途半端にトレーダーの真似をしても痛い目にあうだけですので、その線はきっぱり諦めた方が賢明です。
少しずつ、しかしコツコツと利益を積み重ねていく投資法を模索すべきでしょう。
株式投資にどのくらい時間を使えるのか
- 銘柄調査は何時間でもできる
- 株のことが好きで好きでたまらない
- チャートを見るのは趣味と言っても過言ではない
こういう方がいるのは事実ですし、正直なところ羨ましい才能だと思います。
当てはまる方はどうぞそれを楽しみつつ投資生活に役立てていってください。
ですが、株自体に対する興味はそこまでなくて単純に株式投資で儲けたいだけであれば、銘柄調査や値動きのチェックにかける時間は極力少なくしたいはずです。
東証一部だけでも銘柄数は2000を超えており、調べても調べても圧倒的に時間が足りません。
大切な余暇の時間を銘柄分析に使ってしまっては非常にもったいないと思いませんか。
そこを、「配当重視の株式投資をする!」と決めてしまえば、奪われる時間は一気に減ります。
時間的・精神的負担を減らすなら配当狙いが一番!
投資は楽じゃないと言われても、やっぱり楽に稼ぎたいじゃないですか。
時間的・精神的負担ができるだけ少なくなるような投資法があるなら、それを実践したいじゃないですか。
だったら配当重視の株式投資がオススメですよ、という話をここまでしてきました。
実際、「今は含み損だけど配当金はしっかりもらえる」という安心感はすごいです。
もちろん含み益でいてくれた方が嬉しいですけどね!
ちなみに私は、もう少し時間的・精神的負担を増やすことで更なる利益を目指しています。
ただ、こういうのは中途半端なことをしても時間の無駄になることが多いのであまりお勧めはしません…。
ともあれ、「投資はしたい、でもあんまりそこに時間や精神力を使いたくない」という方は配当重視の投資法を検討してみてください。
なお、「できる限り投資にかける時間を減らしたい(投資を楽しむとかはどうでもいい)」という方にはロボアドバイザーのウェルスナビを利用するという選択肢もあります。
コメント
I agree with you!
My poor investment history told me “A little learning is a dangerous thing”.
I wanted to copy Wolf Murata, but actually I tried to wear wolf costume.
気の利いた返しができなくて恐縮ですがコメントありがとうございます!