One Tap BUY(ワンタップバイ)の口座は無料で開設できますが、株を売買するときには手数料が発生します。
どういったタイミングで手数料がかかるのか、またそれは他の証券会社と比べて高いのか安いのか…。
ワンタップバイで発生しうる手数料について、一通り確認していきます。
ワンタップバイにおける手数料
ワンタップバイ利用時に発生しうる手数料は以下の4種類です。
- 入金手数料
- 出金手数料
- 取引手数料(スプレッド)
- 為替手数料(スプレッド)
なお、口座開設は無料です。
入金手数料
入金すること自体には手数料はかかりません。
しかし、ワンタップバイ口座へお金を入れるために自分の銀行口座から振込をする必要があり、そこで振込手数料がかかります。
振込手数料の金額は振込元の金融機関によって異なりますが、一般的には数百円程度です。
なお、金融機関やそこでの利用状況によっては他行宛の振込が無料になる場合もあり、それを上手く使えば手数料を払わずにワンタップバイ口座へ入金することができます。
出金手数料
ワンタップバイ口座にあるお金を他の銀行口座へ出金したい場合には所定の振込手数料がかかります。
みずほ銀行から振り込まれることになっているため、みずほ銀行の口座へ振り込んだ方が手数料は安くなります。
- 3万円未満:みずほ銀行宛て…108円、他行宛て…270円
- 3万円以上:みずほ銀行宛て…216円、他行宛て…378円
取引手数料(スプレッド)
株を売買する際にはスプレッドという形で手数料相当額が株価に上乗せ又は差し引かれます。
スプレッドは以下の通りで、米国株では取引が成立した時間によって変わります。
- 日本株…基準価格の0.5%(いつでも)
- 米国株
- 基準価格の0.5%(日本時間23:30~6:00 ※サマータイムは22:30~5:00)
- 基準価格の0.7%(上記の時間以外に取引成立)
スプレッドについて
スプレッドとは売値と買値の差のことですが、ピンとこない方も多いと思うので具体例で説明していきます。
※細かい話は面倒…という方は読み飛ばしても大丈夫です。
買付時
例えばトヨタ自動車の株価(基準価格)が7000円だったとします。
すると取引価額は、この7000円にスプレッドの0.5%を加算した金額となるので7035円(7000 + 7000 × 0.5%)となります。
つまり、実際の株価より少し高い金額で購入することになるわけです。
売付時
先ほどの例で購入したトヨタ自動車の株を、株価(基準価格)が8000円の時に売却することを考えてみましょう。
取引価額は、この8000円にスプレッドの0.5%を減算した金額となるので7960円(8000 – 8000 × 0.5%)となります。
つまり、実際の株価より少し安い金額で売却することになるわけです。
なお、基準価格がどう決まるのかといったところまで知りたい場合は公式サイトのリスク・手数料相当額等をご覧ください。
為替手数料(スプレッド)
為替手数料は米国株(米国ETF)を売買する際にのみ発生する手数料です。
売買手数料と同様、厳密にはスプレッドという形で手数料相当額が上乗せ又は差し引かれます。
- 買付時…1米ドルあたり0.35円を加算
- 売付時…1米ドルあたり0.35円を減算
為替のスプレッドはパーセンテージではなく定額となっていますが、1ドル100~110円くらいで考えると片道0.3%程度です。
定額プランを利用した場合
ここまでは「都度プラン」を前提に手数料の開設をしてきましたが、ワンタップバイには「定額プラン」というものも用意されています。
定額プランを利用した場合、月額料金を支払う代わりに、この記事で紹介してきた手数料のうち売買手数料のみがかからなくなります(入金、出金、為替手数料は変化なし)。
毎月約20万円分以上の売買をする場合は定額プランの方がお得になる計算です。
一般的な証券会社との比較
ワンタップバイの取引手数料は一般的な証券会社の手数料と比べて安いのでしょうか、それとも高いのでしょうか。
私が普段利用しているSBI証券とワンタップバイで、手数料を比較してみます。
日本株の売買時
売買代金 | ワンタップバイ | SBI証券 |
---|---|---|
1000円 | 5円 | 54円 |
1万円 | 50円 | |
5万円 | 250円 | |
10万円 | 500円 | 97円 |
20万円 | 1000円 | 113円 |
50万円 | 2500円 | 250円 |
※金額は税込
日本株を売買する場合は売買代金1万円程度までならワンタップバイの方がお得です。
それ以上になってくるとSBI証券の方が圧倒的に手数料が安くなります。
ただし、定額プラン(税込1,058円/月)を利用する場合は話が変わってきます。
たとえば毎月、50万円の売買を4回程度行う場合はSBI証券と同程度の手数料額になります。
米国株の売買時
売買代金 | ワンタップバイ ※1 | SBI証券 ※2 |
---|---|---|
1000円 | 5円 | 594円 |
5万円 | 250円 | |
10万円 | 500円 | |
20万円 | 1000円 | 972円 |
50万円 | 2500円 | 2376円 |
100万円 | 5000円 |
※1 日本時間23:30~6:00(サマータイムは22:30~5:00)に売買した場合のスプレッド0.5%で計算。都度プラン。
※2 SBI証券の米国株の手数料(税抜)は約定代金の0.45%。ただし 手数料下限5ドル/上限20ドル。1ドル=110円で計算。
米国株の場合、SBI証券では手数料の下限が5ドル(他の証券会社も同程度の手数料)となっているため、売買代金が20万円近くまではワンタップバイの方が売買手数料が安いです。
ただし、SBI証券の方が為替スプレッドが0.1円安いので、それを加味すると売買代金10万円くらいがボーダーラインとなります。
【1米ドルあたりの為替スプレッド】
・ワンタップバイ…0.35円
・SBI証券…0.25円
しかし米国株においても、定額プラン(税込1,058円/月)を利用する場合は話が変わってきます。
売買代金が30万円、40万円と高額になる場合はワンタップバイの定額プランの方がお得です(ただし売買回数が極めて少ないと為替スプレッドの影響で不利になる場合もあります)。
まとめ
- ワンタップバイ利用時に発生しうる手数料は4種類
- 入金手数料
- 出金手数料
- 取引手数料(スプレッド)
- 為替手数料(スプレッド)
- 入金、出金、為替手数料は一般的な金額
- 売買代金が小額(日本株1万円、米国株10万円くらいまで)…ワンタップバイの都度プランがお得
- 売買代金がそこそこ…SBI証券などのネット証券の方がお得
- 売買代金が高額(日本株約200万円~、米国株30万円~)になる場合…ワンタップバイの定額プランがお得
- ただし米国株は売買回数が極めて少ないと為替スプレッドの影響でお得にならない可能性あり。日本株は関係なし。
日本株でも米国株でも、月々の売買代金次第ではワンタップバイの方がコスパの良いケースが多々あります。
手数料も気にしつつ、上手な株式投資をしていきたいですね。
ワンタップバイ関連の記事はこちらにまとめてあります⇒1000円から株式投資ができるOne Tap BUY(ワンタップバイ)のメリット・デメリット