パルグループホールディングス【2726】が、2020年2月18日に増配を発表しました。
パルグループHDは「IACUCCI」や「3COINS」、「OLIVE des OLIVE」などの多数のアパレルブランドを全国展開している企業です。
増配の開示を機に、パルグループHDが配当金投資に向いているかどうかを検討してみました。
私の結論は「ちょっと買ってみたいけど、我慢して他の銘柄にしておく」です。
15円(85円→100円)の増配
パルグループHDは2020年2月期の期末配当を、85円から100円へと15円増配する予想を発表しました。
増配の理由は、当期の連結業績が好調に推移しているため、とのことで、上方修正こそ出ていないものの、それなりの好決算も期待できそうです。
また、パルグループHDは中間配当を実施していないので、配当は期末のみとなっています。
配当利回りは3%弱
本日(2/19)のパルグループHDの終値は3,425円でしたので配当利回りは2.91%ということになります。
配当額が17.6%ほど上昇したにもかかわらず株価が3.47%しか上昇しなかったため、配当利回りはググっと上昇した形になっています。
何かの拍子に株価が下落すれば、配当利回り3%を超えるタイミングも出てくるでしょう。
配当の推移と株主還元策
株主還元の基本方針として「安定配当を継続すること」を掲げています。
それもあってか、(上のグラフには載っていませんが)ここ10数年は減配をせずに推移しているようです。
連続増配とはいかないまでも、コンスタントに増配を続けてきているのは好感が持てます。
業績の推移
業績はというと、売上は綺麗な右肩上がりで伸びていることが分かります。
一方で経常利益はけっこう波があるようです。利益率も低下傾向にあることが伺えます。
それでも、利益の上下に左右されずに安定配当を実施していることは分かるので、株主還元の基本方針は守られているという印象を受けます。
株価の推移
ここ数年は上下しながらも緩やかな右肩上がりを描いているように見えます。
もうちょっと下げてから買えば美味しいのでは?と思ってしまいますが、そういうのは向いていないのでやめておきます。
大株主について
筆頭株主である「株式会社スコッチ洋服店」は、パルグループHDの会長である井上英隆氏が設立した会社です。
井上隆太氏はパルグループHDの社長ですし、パル井上財団も大株主として名を連ねています。
要するに、創業者とその身内が発行済み株式のかなりの割合を保有しているということです。
これは配当の安定性という意味では安心材料になるでしょう。
会社で出た利益はそれなりに自分やその身内に落としていきたいでしょうからね。
ちなみに、ちょっと調べたら井上英隆氏のインタビュー記事が2つ出てきました。興味がある方は読んでみてください。
- パルグループHD 井上英隆会長の「これからの経営」(2018年5月28日)
- 【2019年・新時代をどう生きるか】パルグループホールディングス 井上英隆会長(2019年3月12日)
結論:「ちょっと買ってみたいけど、我慢して他の銘柄にしておく」
パルグループHDを買ってみたい理由は以下の通りです。
- 配当利回りがそれなり
- 業績好調で増配が期待できる
- よほどのことがない限り減配はしなさそう
一方で、やめておきたい理由としては、
- 他の銘柄(今保有している銘柄)を買い増しした方が良くない?
- アパレル業界にあまり詳しくない&関心が薄い
- 利益率の低下が気になる
が挙げられます。
値動きがけっこうある銘柄なので、配当に期待しつつ売買益も狙えるような人にとっては良さそうな銘柄に思えます。
私は、ちょっと買ってみたい気持ちは我慢して、資金は他の銘柄に向けることにします。