配当金生活(配当金投資)をしている人の中には、日本株のみを扱ってる人もいれば「米国株にだけ投資していればいい」と言い切る人もいます。
もちろん、日本株と米国株を混ぜて運用している人もいます。
「この方法が絶対的に正しい、最高である」というようなことはなく、人によってベストだと思う方法を選べばいいだけの話です。
私のスタンスはと言うと、タイトルの通り米国株で配当金生活を目指そうとは思っていません。配当金投資に関しては今後も日本株のみで行っていく予定です。
一番の理由は為替を気にするのが面倒だということ。
ただ、それだけで終わってしまっては味気ないので、この辺りのことについてつらつらと書いていこうと思います。
米国株は配当を含め株主還元に積極的
「米国株は株主還元に積極的」という話をよく見かけます。
配当利回りは「まぁ高いかな」くらいの印象ですが、連続増配年数が日本企業とは比べ物にならないレベルです。
配当金目当ての投資において最も恐れるべきは減配ですので、連続増配年数が長い銘柄には大きな安心感があります。
また、米国株は配当金もさることながら自社株買いによる株主還元にも積極的です…という話を誰かのブログで見かけました。
多くの人がそう言っているので、きっとそうなのでしょう(投資する際は自分でしっかりと確認すべき事柄です)。
したがって、配当金目当てで米国株に投資するのは悪手ではなさそうな気がします。
日本株も配当額が伸びてきている
一方で、日本株もここ数年で株主還元の姿勢が強まってきているようです。
こちらのブログ(正確には引用元の記事。リンクがないので具体的な元記事は不明)によると、日本企業の配当金総額はバブル期の6.4倍にまで成長しているとのこと。
日経平均株価がまだバブル期の株価に到底及ばないことを考えると、配当金総額ものすごく伸びていることが分かります。
連続増配を掲げる企業も増えてきており、日本の企業も株主還元の姿勢が強まってきていると判断して良いでしょう。
今の日本株であれば、配当金投資という観点において米国株に大差を付けられているということはない、と私は考えています。
二重課税問題
米国株の配当金を受け取る場合、米国所得税として10%が自動的に引かれることになっています。
その後、通常通り日本における所得税などが源泉徴収されますから、日本株で配当金を受け取るよりも手取りの割合が減ってしまうという問題が米国株にはあります。
一応、この二重課税問題を解決するために外国税額控除という仕組みは用意されていますが、米国所得税として引かれた分をすべて取り戻すのは難しそうです。
こちらのブログで具体例を使って計算していましたので、気になる方は参考にしてみてください(正しい処理かどうかは分かりません)。
実際のところ、日本株より10%多く税金がかかったとしても、それでも日本株よりもパフォーマンスが良ければそれでいいわけです。
私は米国株で配当金投資をするつもりがないので詳しく調べたり比較したりもしていませんが、面倒臭そうな感じはします。
これも米国株で配当金投資をしたくない理由の1つではあります。
為替の変動が個人的には最大のネック
冒頭にも書いたように、米国株で配当金投資をしようと思えない最大の理由は為替です。
米国株の配当金は米ドルで受け取ることになるため、円建ての金額はその時の為替レートの影響を受けます。
例えば1ドル110円だったのが1ドル99円になったとしたら、それだけで円建ての配当金額が10%減少することになります。
今は円安傾向にあるのでいいですが、長期的に円高に向かい始めた時のことを考えると、ちょっと厳しいです。
そもそも、私が配当金投資を始めた理由は、安定したキャッシュフローを期待したからです。
配当金は株価に比べて安定感があるとはいえ、それでも減配リスクは当然あります。
それに加えて為替の影響も気にしなければならないというのは、私には耐えられそうにない…ということです。
とはいえ、配当金再投資をするのであれば為替の影響を気にする必要はありません。
配当金(ドル)で米国株を買い増しし続け、十数年後、数十年後に円安に振れたタイミングで手仕舞いするなり、為替がどれだけ動こうが気にならないレベルの配当収入を構築するなりできていれば問題ないでしょう。
最後に
私は今のところ米国株で配当金投資をするつもりはありません。
しかし、日本企業に比べて米国企業の方が株主還元姿勢が強いことは確かなのでしょう。
気になる方は米国株についても調べてみる価値はあるかと思います。