私も保有している投資法人みらい【3476】が、10月16日に複数のプレスリリースを出してきました。
投資口価格に対するプラス要因とマイナス要因が混在していたため、この記事を書きながら頭の整理していこうと思います。
素人考えですので、もし間違っている部分がありましたらご指摘いただけると助かります。
中期経営計画の進捗は順調らしい
「中期経営計画の進捗について」によれば、中期経営計画の進捗は順調だそうです。
収益性向上に寄与する物件取得を継続することにより、中期経営計画「Repower 2020」の定量目標を約1年半前倒しで達成
これ自体はいいことですね。
国内不動産信託受益権の取得に伴い分配金アップ
今回、新たに国内不動産信託受益権を取得し貸借を開始したことにより、業績予想および分配金の上方修正を発表しました。
2019年4月期の1口当たり予想分配金は5,600円→5,700円と1.8%ほど増加しました。
2019年10月期の分配金予想もちゃっかり公開されており、こちらも5,700円とのことです。
当期純利益は18.7%も伸びているのですが、分配金は1.8%しか伸びていません。その理由は他のプレスリリースを見ると分かるように、新投資口を発行したからです。
新投資口発行で85%の希薄化
今回の新投資口発行(公募増資+第三者割当)により、投資法人みらいの投資口数は339,210口→395,410口(+16.5%)となる予定です。
予定通り口数が増えれば1口当たりの権利は薄まり、発行前に比べて85.7%ほどになってしまいます。
ちなみに、調達した資金は今回取得することになった国内不動産信託受益権の取得資金の一部となるそうです。
投資口価格はどうなる?
投資法人みらいは、今年の5月にも新投資口発行を行っています(開示は5月8日)。
その時の希薄化は86.6%ほどでした。
開示後に投資口価格がどうなったのか見てみると…
このチャートの左から2つ目の急落ですね。
新投資口発行の開示を受けて、5月8日の終値187,400円から5月9日の終値183,000円と2.3%ほど下落。
その後もズルズルと値を下げて5月24日に底打ち、そこからは何事もなかったかのように値を戻しています。
東証REIT指数との比較を見ても分かるように、新投資口発行の開示を受けて下げたあと1ヵ月程度で値を戻していることが分かります。
この時の新投資口の発行価格は176,962円で、その額を下回ることはありませんでした。
今回は希薄化具合が前回よりも若干大きいのですが、分配金の上方修正も加味すると前回よりはややマシくらいな気がします。
- 前回:希薄化86.6%、分配金アップなし
- 今回:希薄化85.7%、分配金1.8%アップ(85.7%×1.018=87.2%)
今日(10月16日)の終値189,800円から仮に前回同様2.3%ほど下落すると、185,434円となります。
さらにその後数日間は下げる可能性があるのですが、一方で10月26日には分配金の権利日が控えています。
それも加味すると、どういう値動きをするのか予想がしづらいです…。
ちなみに、今年の7月に新投資口発行を行ったインヴィンシブル投資法人のチャートを見てみると、やはり急落はするもののV字回復となっていました(こっちは戻した後にずるずる落ちていますが…)。
いずれにしても、急落はするものの、短期的には値を戻すのではないかと思っています。
受益権を取得した物件は【2337】いちご の連結子会社のもの?
これはkumaさん(@duffytktk)のツイートで知ったのですが…
投資法人みらいの開示見た後に、いちごの開示見た。
みらいのホテル4物件の取得価格:125億
いちごのホテル4物件の譲渡による売上高:125億
あとは、いちごの子会社の名前(笑)いちごは自分のとこのホテルリートに入れなかったのか??
これが何を示すのか。。— kuma (@duffytktk) October 16, 2018
今回、投資法人みらいが取得する物件は以下の5物件です。
- スマイルホテル那覇シティリゾート
- スマイルホテル博多駅前
- スマイルホテル名古屋栄
- ホテル WBF 淀屋橋南
- 六甲アイランド DC
このうち、六甲アイランド DC以外は取得先が非開示となっており、それら4物件の取得予定価格は125億円です。
一方で、同日付の【2337】いちご の「連結子会社による資産(ホテル 4 物件)の譲渡および子会社の異動のお知らせ」を見てみると、国内所在のホテル4物件の譲渡を決定し、それに伴う売上高が約125億円とのこと。
そして、この譲渡により連結除外となる子会社が以下の2つ。
- 合同会社名古屋栄ホールディングス匿名組合
- 合同会社那覇ホールディングス匿名組合
名古屋栄…那覇…。
ふーん、って感じですね。
いちご側でも譲渡先は非開示となっており、もしかしたら偶然、物件数と地域と金額が同じになっただけなのかもしれません。
最後に、お互いの非開示理由を見てみましょう。
【投資法人みらい】
取得先の同意が得られていないため、やむを得ない理由により「非開示」としています。なお、それぞれ別の取得先です。
【いちご株式会社】
譲渡先より開示の同意が得られないため非開示といたします。なお、譲渡先は、国内のファンドであり、当社との特別な利害関係はありません。
お互い、「うちは開示してもいいんだけど相手がね…」みたいなこと言ってて笑えます。
いや、偶然、物件数と地域と金額が同じになっただけなのかもしれないのであれですけどね。あと日付も。
深い意味がなければいいのですが、こういうのがあるとちょっとモヤモヤしちゃいます。