株のグリッドトレードが向いている人

株のグリッドトレードが向いているかどうかは、「株のグリッドトレードのメリット・デメリット」を見ていくとわかります。

株のグリッドトレードが向いている人

安定して利益を確定したい人・コツコツ稼ぎたい人

グリッドトレードは事前に決めた値幅で買付けと売却を繰り返すので、利益確定が頻繁に起こります。つまり、最初の銘柄選定や計画に問題がなければ、安定的に利益が出せるということです。

そういった「コツコツ感」を求める人にはグリッドトレードが向いています。

下落相場でも利益を出したい人

高配当株を持ち続けるような投資法の場合、下落相場では評価額が目減りしていくのを見ているだけになりがちです。

しかし、下落相場であっても株価の上下はあるので、グリッドトレードなら利益を出すことができます。

もちろん、下落相場においてはポジションが増加していきますし、含み損も増えることになるので、しっかりとした資金計画を立てておくことが大前提となります。

高利回りを狙いたい人

高配当株に投資する場合、利回りは購入した段階でほぼ決まってしまいます。しかし、グリッドトレードでは銘柄選定次第で高配当株投資よりも高い利回りを狙うことが可能です。

たとえば、暴落があった場合でも最大500万円の資金でグリッドトレードを継続できるように計画したとします。そして、日々の値動きにともなう利益確定で毎月5万円(年間60万円)稼ぐことができれば利回りは12%です。しかも、配当のある銘柄を扱っていて、権利確定日にポジションを持っていれば、その分の配当も受け取ることができます。

高配当株の利回りに物足りなさを感じている人には検討の余地がありそうです。

裁量トレードが苦手な人

チャートや板を見ながらの裁量トレードは、精神的・時間的な負担が比較的大きいです。

その点、グリッドトレードであればルールに沿って売買するだけなので、そういった負担は比較的小さいと言えます。

前述の「安定して利益を確定したい人・コツコツ稼ぎたい人」とも通じますが、「売買で稼ぎたいけど裁量トレードは苦手」といった人には、ちょうどいい塩梅のトレード方法なのではないでしょうか。

株のグリッドトレードが向いていない人

逆に、株のグリッドトレードが向いていない人についても軽く触れておきます。

まず、ある程度のまとまった資金がない場合は、株のグリッドトレードには向いていません。信用取引を使うという手もありますが、かけられるレバレッジがFXに比べて小さいですし、信用取引にかかる金利も見過ごせません。

また、銘柄選定をしたくないという人にもグリッドトレードはおすすめできません。株価が数倍にもなるような大化け株を狙う必要はないものの、明らかに今後が危ぶまれる銘柄は避けたいところです。その上で、それなりの値動きや出来高がある銘柄を選ぶ必要があるので、銘柄選定が面倒くさいと感じる人には向いていない投資法と言えます。

集中投資や含み損に抵抗がある人にも、株のグリッドトレードは向いていません。グリッドトレードの性質上、かなりの資金量がなければ集中投資になりがちですし、含み損も生じやすい投資法なのです。

それと、日中に注文を入れられない人は、向いていないとまでは言いませんが、ちょっともったいないとは思います。株のグリッドトレードに関しては自動で注文を入れ続けてくれるようなシステムが普及していないので、決済後には改めて注文を入れなおす必要があります。その注文を入れないでいるうちに株価の上下があった場合、せっかくの利益を取りこぼしてしまう可能性が出てきます。